木曽川完全遡行に行ってきた。
毎月1回、河口から源流まで順番に木曽川を遡行していく。
今回は岐阜県の恵那峡を歩いた。
5月11日(土)
午前9時10分、中央線武並駅から恵那市自主運行バスに乗る。
20分ほどで終点の奥山足に着いた。
先月の終了点だ。
雨の中、傘をさしながら歩く。
田んぼの風景を下って行くと武並橋だ。
午前10時、木曽川遡行開始。
右岸の県道を行く。
棚田がきれいな田舎道だ。
本当は1000m峰の笠置山が間近に眺められるはずだけど、天気が悪くて見えない。
その代わり川のほうは霧が立っていて幻想的な風景だ。
墨絵のような笠木峡が美しい。
1時間ほどで笠木橋に着いた。
橋を渡り、川から離れて南へ向かう。
500mほどで「恵那象園」に着いた。
電話で見学予約をしておいたので、ご主人の今井さんが出迎えてくれる。
恵那象園は200坪ほどの敷地に小さな平屋とプレハブが建っている。
最初に平屋の裏にある物置のようなところに案内された。
2mほどの象の人形があった。
ドイツ製の中古で300万円で購入したという。
ゾウさんの名前は恵那花子。
目つきが愛らしい。
続いて平屋の中に入った。
小さな建物の中にゾウさんのグッズがぎっしり詰まっていた。
収集品は1000点を超える。
40年以上かけて集めたそうだ。
全国でも珍しいゾウグッズのコレクターとして、いろんなところから取材が来る。
それで知り合いが増えて、寄贈品などをもらいコレクションが増えていったそうだ。
入り口にはゾウの足マット。
ゾウの写っているポスター、置物、オモチャ、民芸品など。
ゾウガメの置物もあった。
子供が書いた落書きのようなのもあった。
とにかくゾウに関係するものなら、なんでもいいらしい。
一個数万円の見事なゾウの彫刻があった。
愛知万博のインド館で購入した。
そのほか愛知万博で買ったという高級っぽいゾウグッズが幾つか。
あのときはかなり散財したらしい。
同行者が思い出したように言った。
「そういえば自宅に象の絵の入った鉛筆があった。家に帰ったら送りましょうか?」
「ぜひ、ぜひ!」
今井さんは嬉しそうにしていた。
最後にプレハブの建物に入る。
ここは事務所兼応接間になっているらしい。
ここを訪れた有名人のサインが並べて貼ってある。
サイン帳を渡された。
なにか書け、ということでゾウさんの後ろ姿を書いた。
「こんな絵を書いた人は初めてだ」
と言われ、ゾウさんの絵入りマグカップを頂戴した。
さらに缶コーヒーまでごちそうになった。
無料でこんなことをしてくれていいのだろうか。
そろそろ帰ろう。
今井さんは雨の中、建物の外まで出てきて見送りしてくれた。
恵那の山の中、木曽川のほとりには素晴らしいコレクターが住んでいる。
笠木橋まで戻る。
また川沿いに歩いて行く。
だんだん山の中に入ってきた。
大井ダムに到着。
日本で最初の水力発電ダムだ。
大正13年に電力王・福沢桃介が作った。
この発電所は見学コースというのが決められている。
順路にそって歩いて行くと、ダムの上まで来た。
堰堤の上を歩いて向こう岸まで行ける。
開放的なところだ。
ここから上流が恵那峡。
人造湖であるにもかかわらず、風光明媚で有名になっている。
この辺りの地形は変成岩が露出しているところ。
大きな花崗岩が川にも山にもごろりと転がっている。
恵那峡の両岸にも切り立った大きな岩が沢山並んでいる。
ダムからさらに坂道を登ると高原のようなところに出た。
畑が続いて広々して気持ちがいい。
恵那峡ワンダーランドの観覧車が見えてきた。
その手前が今日の宿泊場所だ。
午後3時、紅岩山荘に到着。
ちょっと時間が早い。
隣にお寺があったので見学する。
高徳寺というところ。
なんだかリアルな石像がたくさんあった。
珍寺のようなところだ。
お寺の裏手を登って行くと恵那峡ワンダーランドの敷地に出た。
柵を乗り越えれば入場料を払わなくてもいい。
お得な気がしたが、雨が降っているのでやめた。
あらためて紅岩山荘にチェックイン。
ここは天然ラドン温泉だ。
花崗岩というのは放射線量が高い。
この辺りの土地は、花崗岩だけでできているようなもの。
だから放射能温泉があちこちに湧き出している。
温泉成分分析表によれば「ラドン・80×10のマイナス10乗Ci/kg」
だいたい300ベクレルの放射能だ。
せっかくだからと何度も入浴して、かなり被曝してしまった。
そのせいか夜はぐっすり眠れた。
あとは恵那象園の写真を貼り付けておく
子供用のゾウの絵柄の傘を持っているのが今井さん
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