21日(土)は覚王山八十八ヶ所巡りをしてきた。
ここは日本一チープな八十八ヶ所巡礼だ。
名古屋市千種区に覚王山日泰寺というお寺がある。
かなり立派なお寺だ。
毎月21日には「弘法さん」という縁日が出る。
境内と500mぐらいの参道が屋台と人でいっぱいになる。
付近の小さなお寺もいっせいにご開帳をする。
八十八ヶ所巡りも21日に行う。
建坪1坪ぐらいの小さなお堂が日泰寺周辺に点在している。
これを順番にお参りするのだ。
お堂には堂主がいる。
「よくお参り下さいました」と言ってお菓子をくれる。
うまい棒とか飴玉とかせんべいだ。
それぞれのお堂には番号がふってある。
何番札所というふうに。
これが番号順に並んでいない。
5番の次に突然最後の88番があったり。
しかも欠番とか番外とかがある。
さらに関係のない普通の家も、お地蔵さんを飾っていたり。
スタート地点は日泰寺山門の近く、一番札所から始まる。
最初のお堂だけあって、立派な休憩所のようなのがあり、お茶のサービスもある。
お堂は日泰寺の南側から東側にそって続く。
順番にお参りしてお菓子をいただく。
賽銭というか、お金を喜捨しなければいけない。
お菓子をくれるところは5円玉を。
なにもくれないお堂もあって、そういうところは1円玉にする。
無人だったり扉が閉まっているお堂もある。
ここにはお賽銭を入れない。
日泰寺の北側に来る。
ここから信号を渡る。
住宅と墓地が入り組んでいる。
お堂は墓地の隅の方に建っている。
地図を頼りに一つずつお堂を見つけてお参りする。
このへんまで来ると人通りも少ない。
無人のお堂も多い。
お堂がなくて、お地蔵さんが建っているだけの札所もある。
たまにお接待をしているお堂があると、堂主さんとのんびりとお話ができて楽しい。
堂主さんが話してくれたけど、それぞれのお堂は個人が管理している。
横のつながりは全くなくて、どこにどんなお堂があるのかお互いよくわからないそうだ。
どのお堂が開いているのかも、その日にならないと分からない。
堂主さんの気分次第だからだ。
ここは100年以上の歴史がある。
そのあいだに戦争とか伊勢湾台風とか市街地開発とかがあった。
その関係でお堂もあちこちに移動したりした。
それでぐちゃぐちゃになって、何が何だかわからない、現在のようなカオスの状態にあるのだという。
ぐるりと一周するように、日泰寺に帰ってきた。
いちおう八十八ヶ所巡礼は結願した、と思う。
もしかしたら見逃したお堂があったかもしれないし。
お菓子もたくさんもらった。
当分、酒のアテには困らないぞ。
覚王山八十八ヶ所は素晴らしい。
ゆるくて、俗っぽくて、てんでバラバラなところが名古屋風で良い。
次に21日が週末なのは、7月と10月だ。
また行こうと思っている。
興味のある方はご案内します。
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