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2012年02月03日23:55

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映画「トムとジェリーのくるみ割り人形」を観た

映画「トムとジェリーのくるみ割り人形」をDVDで観た。
傑作だった!

「トムとジェリー」は1940年にハンナ&バーベラという二人が作った。
この人たちの代表シリーズだ。
それまでアカデミー短編アニメ賞というのは、ほとんどディズニーの独占だった。
トムとジェリーはディズニーを押しのけ、1943年から4年連続、通算7回も受賞した。
そのころの受賞作がこれ。
ピアノコンサートという作品だ。




リストのハンガリー狂詩曲に合わせてトムとジェリーがドタバタを繰り広げる。
楽曲とアニメが完璧に一致している。
ファンタジアに勝るとも劣らない。

ちなみに途中でちょっとだけ別の曲が演奏される。
これは「サンタフェ特急」という、前年に大流行した歌らしい。
今だったら、クラシックの演奏途中でAKB48が流れるようなもので、当時の観客には大受けしたのだろう。

「トムとジェリー」は、その後ハンナ・バーベラの手を離れる。
いろんなアニメーターが作った。
お話もいつのまにか、トムとジェリーが協力しあって冒険をするという、馬鹿げた内容になった。



それで「トムとジェリーのくるみ割り人形」だ。
ジョセフ・バーベラが死ぬ前の年・2007年に作った作品。
遺作になる。

バレエ劇場に住み着いているジェリー。
クリスマスの日に「くるみ割り人形」を観る。
夢の世界の中で、おもちゃが動き出し、くるみ割り人形の世界が実現する。
バレエと同じような設定だ。
ところがトムたち野良ネコの集団が闖入してくる。
夢の世界はトムたちに占領される。
ジェリーはおもちゃたちと協力して、ネコ軍団と戦うことになった。


全編にチャイコフスキーの「くるみ割り人形」が流れる。
これは音楽映画でもあるのだ。
とても優雅な気分になれる。

トムとジェリーは夢の世界で往年の追いかけっこを繰り広げる。
とくに遊園地での場面。
「ロシアの踊り」がBGMだ。
トムがジェットコースターに顔を挟まれ、めちゃくちゃに変形するシーン。
これこそトムとジェリーだと感動してしまった。

それから「アラビアの踊り」が流れる場面。
完全に音楽とアニメがシンクロしている。
すごいすごい。

この作品は、あまり話題にならなくて、わたしも今回初めて観た。
これはもう、アニメファンなら必見の作品だと思う。


ところで、「トムとジェリー」はチェコスロバキアで製作されていたことがある。
1961年から1962年まで、13作品が作られた。
わたしはこのころの作品も大好き。
「シュールなトムジェリ」ということでファンが多い。
奇想にあふれた不思議な作品ばかりだ。
さすがヤン・シュヴァンクマイエルの国だなあ。

ということで、明後日はヤン・シュヴァンクマイエルの映画を見に行く予定。
観てきたらまた日記に書く。
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