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2011年09月14日14:42

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東北地方を訪問して

大震災からほぼ半年。

Sさんという方から、お見舞いに行くことのお誘いを頂いた。
被災地には、Sさんと共通の友人がいる。

それでもけっこう悩んだ。

現地が今、どんな状態かわからず、
はたして伺ってよいものなのか?
凄惨な現場に、どんな態度で向き合えばいいのか?

だが、「ぜひ東北地方に来て、現場を見てほしい」
という現地の強い願いがあることを知り、
ご一緒させていただくことを決めたのだ。

現地では、
ご家族から、周辺を案内していただいた。

半年経ったとはいえ、
現場を見ると、なんと言っていいのかわからない。
なので、客観的な事実を中心に書くことにする。


一見、ごくありふれた草原に見えたところ。
草の下では、
一面、家の土台と思われるものが連なっている。

生えている草をよく見れば、海岸の植生だ。
(海からずっと離れているのに)

もっとひどいところでは、
この猛暑なのに、枯れ野が広がっていた。
地面は、塩をかぶって白くなっている。

また、本来であれば、
貝殻やら海草やらが散乱しているはずの海岸では、
食器の破片、ガラスなどが散らばっている。

一方で、一階部分が駐車場などになっている建物
(ファミレスなどによくある構造)では、
津波が下を抜けていったためか、
被害が比較的軽いことが多いようである。


案内してくださった方は、
「津波はとんでもなく恐ろしいものであること。
普段から、逃げる方法を考えておくことが大切」
とおっしゃっている。

今回訪れた地域でも、
とにかく逃げ場がないのが印象に残った。
7キロも8キロも走らないと、
高台や高層建築物に辿り着けないのだ。

地球上で生きている限り、自然災害は避けられない。
もし災害が起きたとき、どのように逃げるかは、
普段から真剣に考えておく必要がある。


我が家も、海から数キロの関東平野のゼロメートル地帯。
「明日はわが身」であることだけは確かだ。

鎌倉の「露座の大仏」がその証拠。。。
鎌倉の大仏も、昔は建物の中にあったということだが、
たびたび津波で流されるから、
再建を諦めてしまったということだし。


自然が相手ならば「●●すれば絶対大丈夫」
ということは、絶対ないことも認めるべきかもしれない。

たとえば、イエローストーンが噴火すれば、
北半球には、まず住めなくなると言われる。
そのくらいのレベルの「非常事態」まで、ときには
考えておくことも必要ではなかろうか。


フォト
なお、よく
「1メートルの『波』では被害が起こることないのに、
1メートルの『津波』となると、なぜあんなに怖いのか?」
と言われるが、
一般の波と津波では、「波長」がまったく違う。

津波は、波長がとんでもなく長いので、
破壊力が強くて、比較もなく危険。
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