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2011年04月26日23:54

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台湾の即身仏を拝観する

4月14日(木)

台北から台湾鉄道の東部幹線というのに乗った。
5つめの駅で降りる。
「汐止」というところ。
台北のとなりの新北市というところだ。

台北の衛星都市らしくて住宅が多い。
大阪だったら富田林とか、名古屋だったら一宮とか、東京だとよくわからないけど、そんな感じの街だ。

駅の南の中学校沿いに歩く。
やがて古い商店街になる。
フォト
それもすぐに途切れて、林の中の坂道を登っていく。
地元の車がズラリと路駐してある。

どうしてこんな所を歩いているのか。
台湾の即身仏を拝観に来たのだ。

駅から1キロ以上は歩いた。
道は行き止まりのような感じになり、左右に細く分かれている。
左が「弥勒内院」、右が大きな建物で「慈航紀念堂」と書いてある。

大きい方は入りにくい感じなので、まずは「弥勒内院」へ。

ここは即身仏さんの記念館のようなところだった。
生前の遺品や写真などがあって、その生涯を紹介してある。
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どうも即身仏は中国語で「肉身菩薩」というらしい。
ここの肉身菩薩は慈航大師という人。
1952年に58歳で死んだ。
まだ最近ミイラになったばかり。
写真を見るとふくよかな肥満体のお坊さんだったようだ。
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でも肉身菩薩はここにはないらしい。
向かいの「慈航紀念堂」へ行ってみる。
門構えが大きい。
前庭も広い。
さらにその奥にものすごく大きな建物がある。
たぶんこれが本堂だろう。
フォト

参拝客は一人もいない。
だけど建物の掃除をしている人がたくさんいる。
静かでいいけど、ちょっと寂しい感じ。

建物の横にエレベーターがあった。
一番上の3階まで上がってみた。
大きなホールのある本堂に出た。
5メートル以上の如来像が鎮座している。
だけどこれは肉身菩薩じゃない。

尼さんがいたので尋ねてみた。
目鼻立ちのはっきりした美人の尼さんだ♪
「ミイラを見に来たけどどこにあるんだ」というと、
「後からついてこい」と歩きだした。

本堂の建物の裏に回り込む。
門をあけて階段を登っていく。
きれいに整備された西洋風のお庭の中を30メートルぐらい登った。
鉄筋造りの瀟洒な建物があった。
ここに肉身菩薩さんがいた。
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尼さんは「どうぞごゆっくり」というようなことを中国語で言って去っていった。
ゆっくりと拝観する。
初めての海外の即身仏だ。
やはり日本のとはぜんぜん違う。

中国の肉身菩薩というのは金ぴかだ。
ミイラに防腐処置をしてから形を整え金箔を貼りつけてある。
ちょっと見ると普通の金色の菩薩像で、人間の死体だとは思えない。
しかし座っている姿勢は、銅像などとは違っている。
身体の線に生々しさがある。
フォト

日本の即身仏はどこも写真撮影禁止だ。
ここは自由に撮って構わないらしい。
写真や動画を撮りまくった。

やがて尼さんが戻ってきた。

それから尼さんは、お寺のいろんなところを案内してくれた。
大きな千手菩薩さんのいるお堂もあった。
日本語が少し分かる人を連れてきて、寺の説明をさせてくれた。
本当に少ししか分からなくて、あまり役に立たなかったけど。

最後に2階に降りて休憩コーナーのようなところに来た。
冷蔵庫があって、ジュースとゼリーをくれた。
「ごゆっくり」と言って美人の尼さんは去っていった。

????????

どうすればいいのだ?

とりあえず座ってジュースを飲んだ。
無料で案内してもらって、ご馳走までしてもらって、いいのだろうか?

別の尼さんがやってきた。
この人は英語がしゃべれる。
「日本から来たの?それはステキ!冷蔵庫にクッキーとかキャンディもあるから。トイレは奥のほうよ。ゆっくりしていってね!」

よくわからないが、ただで飲み食いしてもいいらしい。
キャンディーはドライフルーツが入っていてめちゃくちゃ美味しかった!

このように台湾の即身仏拝観は、かなりカルチャーショックな体験だった。
その日の夜、台湾人の友だちの荘さんに慈航紀念堂のことを教えてもらった。
その内容はさらに衝撃的だった。

ということで、続く。

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