通勤電車の中の読書シリーズ。
夏目漱石「こころ」を読んだ。
なんでいまさら。
だっていままで読んだことがなかったから。
中学生のとき、国語の教科書に一部が載っていた。
それでもう読んだ気になっていた。
さて、おじさんになってから読んだ感想は。
古典的名作だから、あらすじは省略。
恐ろしい小説だった。
嫉妬にかられて殺人をする話はたくさんある。
テレビの二時間ドラマなんか半分ぐらいはそれじゃないか。
この話が凄いのは、そういう異常な行動じゃないところ。
嫉妬にかられて、ほんのちょっと自分勝手な行動をする。
あとで謝れば、いくらでも許してもらえるような。
それが原因で友人を自殺に追い込んでしまう。
ああ、ほんとうに恐ろしい。
前半の伏線がたっぷり張ってあるので、クライマックスは怒涛の迫力だ。
この構成はミステリーや犯罪小説に似ている。
夏目漱石はイギリスのゴシック小説や推理小説をたくさん読んでいたんだろうなあ。
二時間ドラマを作っている人も、もうちょっと工夫してほしいぞ。
友人を自殺に追い込んだ「先生」も自殺する。
「先生」が自殺を決意したのは、明治天皇と乃木大将が死んだから。
ふたりとも時代のヒーローだったんだろうか??
ここのところの感覚は、よくわからない。
というか乃木大将の切腹自殺が、わたしは理解できない。
明治天皇が死んだからといって、奥さんといっしょに後追い自殺するなんて。
「こいつバカじゃないの?」
としか思えない。
岡田有希子やhideの後追い自殺なら、まだ理解できるんだけど。
話はちょっと逸れたが、やっぱり「こころ」は名作だった。
わたしは「吾輩は猫である」のほうが好きだけど。
最後に、夏目漱石は韓国でも人気があるそうだ。
そうすると
「こころ(マウム)」の主人公、「先生」はやっぱり「ソンセンニム」かなあ??
なんだか笑ってしまうぞ。
ちなみに「遠山の金さん」は「トウヤマエ キムシ」
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