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2011年01月24日22:05

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「トムとジェリー」全作鑑賞中

映画「トムとジェリー」全作品を入手した。
毎日少しずつ観ている。
おなじみのネコとネズミの追っかけっこだ。
一本あたり5分〜10分の作品だ。
でも全部で162本もある。
見終わるまで何日かかるかなあ。

トムとジェリーは1940年から1967年まで作られていた。
あと2005年に1本。
合計で162本だけど、いろいろ移り変わりがある。

最初は映画館で予告編といっしょに上映していた。
大人向けのアニメだったらしい。
当時の時代風俗を風刺しているそうだが、よくわからない。
それでも第二次世界大戦中だけあって、ヒトラーや日本軍が出てくるのは気がついた。
そもそもトムがアメリカ軍のことで、ジェリーがドイツ軍だそうだけど、ほんとうなのかなあ??

最初の頃の作品は、ハンナ&バーベラが作った。
ディズニーの次に有名なアニメーターだ。
この時期の作品がいちばん評判が良くて、アカデミー賞をなんども受賞している。
ほとんどが狭い空間での追いかけっこ。
でもじつに丁寧に作られていて、いくら観ても飽きることがない。

わたしが感動するのは、絶妙の間だ。
たとえばトムがジェリーを爆死させようと、ダイナマイトを投げつける。
ジェリーはそれを投げ返し、またトムはジェリーに投げつける。
なんどもダイナマイトを押し付けあう。
ところがそのうち、なぜかダイナマイトを奪い合うようになる。
最後にジェリーは、もう諦めたというふうに去っていく。
得意満面のトム。
にっこりして手に持ったダイナマイトを見つめる。
自分の危険に気がついて、驚いて目玉が飛び出す。
その瞬間、ダイナマイトが爆発してトムは黒焦げになる。

めちゃくちゃタイミングが難しいシナリオだ。
ちょっと時間が長ければ、間延びしてしらけてしまう。
逆に短ければ、話を追うことができなくて、いまのは何だったの?ということになる。

こういう0.1秒を計算しつくした映像が、ずーっと10分近く流れる。
スゴイとしか言いようがない。

1961〜62年にかけて、トムとジェリーはチェコスロバキアで製作された。
ジーン・ダイッチ期という。
ここで雰囲気は一変する。
ファンタスティックでシュールな物語になる。
さすがチェコだ。
ヤン・シュバイクマイエルや幻想人形アニメの国だ。
この時期のトムとジェリーも、なかなかおもしろい。

最後はチャック・ジョーンズの作品。
バックス・バニーやロードランナーを作った人。
1967年まで製作された。
トムとジェリーがロボットを操ったり、スキーで追いかけっこをしたりする。
派手な道具立てでスピード感があり、これはこれでおもしろい。



というわけで、初期の代表作「ピアノコンサート」を貼りつけておく。
アカデミー短編アニメ賞受賞作。
流れる音楽はリストの「ハンガリー狂詩曲」
ディズニーの「ファンタジア」より傑作だと思う。





そういえばこれが作られた1947年には、やはり世紀の傑作が誕生している。
チャプリンの「殺人狂時代」だ。
この映画の中でもチャプリンが「ハンガリー狂詩曲」を演奏していた。
なにか関係があるのだろうか??
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