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2009年06月24日21:39

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オオカミ神社を参拝する

黒法師岳・敗退の帰り道、立ち寄ったところがある。
山住神社に参拝したのだ。

山奥にある神社だった。
林道ゲートから水窪ダムを横切って、また山の中へと入っていく。
高度が上がり、1000メートルを超えたところに山住峠というところがあった。
山住神社の本殿は峠の辻にあった。

ここはニホンオオカミを祭ってある。
狛犬がオオカミだった。
あまり古いものではない。
形態もなんだかマンガチックでかわいかった。

大きなご神木や古い拝殿が歴史を感じさせる。
売店があった。
おみくじやお守りが売っている。
オオカミの絵を描いた御札が売っている。
ずいぶんリアルなオオカミだ。
絶滅前は、このあたりにもたくさん生息していたのだろうか。

売店の神主さんにお話を聞く。
オオカミは山の神である。
山の神気により農作物などを守ってくれる。
昔はこの神社も講が盛んで、全国からオオカミの御札を求めに来たそうだ。

同行者は長野県出身だが、子供の頃にオオカミの御札をよく見かけたそうだ。
おもに畜舎とか馬小屋とかに張ってあったらしい。

オオカミは肉食動物で、シカやイノシシなどを捕食していた。
つまり農作物を荒らす害獣を退治してくれる、いいやつだったのだ。
しかもやつらはイヌ科だから、人間にはあまり危害を加えない。
だから神とあがめられ、神聖視されていたんだろう。

ニホンオオカミが絶滅してから100年がたつ。
いまだに山奥の神社でひっそりと御札になっている。
やっぱり日本人とオオカミは、近世までは良好な関係だったようだ。

しかし意地悪く考えれば、絶滅動物を描いた御札なんて効き目あるのだろうか。
もうこの世界のどこにもニホンオオカミは存在しないのだ。

雨はしとしと降り続いている。
神社をあとにしてわたしたちは街へ帰る。
またしても長い長い林道を走った。
静岡県・奥遠州は本当に山深い。

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