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2026年03月03日19:05

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木挽町のあだ討ち

源孝志の監督・脚本ということで、さっそく観に行きました。この人が関わったTVドラマがNHKに何本かあり、最初に観たのは『スローな武士にしてくれ〜京都撮影所ラプソディー〜』かな? ドキュメンタリーとドラマが融合したような作りが面白かったのを覚えています。その後『令和元年版 怪談牡丹燈籠』で名前を覚え、『ライジング若冲 天才かく覚醒せり』、『グレースの履歴』、『TRUE COLORS』と続いてすっかりファンになりました。映画は初めてですが、今回も期待を裏切らない出来。

各作品に共通しているのは、まず映像美。映像についてはあんまりわかっていないみっちが感心するくらいだから、さぞかし高評価かと思ってましたが、案外と話題にはなっていないっぽい? 見せ方の工夫もあり、配色とか高速度撮影とかカメラアングルとかさまざまな技術とともにすでに触れたようなドキュメンタリータッチなどの味付けで惹きつけてくれます。ストーリーの面白さはもちろんですが、それだけではない。趣味性と配役の妙が加わって、これらが組み合わされて上質で密度の濃い作品に仕上がります。

今回は時代劇のいわゆる仇討もの。冒頭、芝居小屋での忠臣蔵上演があり、その流れから現実の敵討ちシーンが展開されます。鮮烈な映像はとても印象的。最初にクライマックスを置いて、主人公は狂言回しのような存在として仇討ちの内幕や前日譚を明らかにしていき、そうして仇討ちをもう一度今度は裏側から再現していくという、凝った作りになっています。タイトルが「あだ討ち」とかな書きになっているのには意味がありました。ネタバレは謎解きのすべてに関わるので、ここでは説明なしf^^;。ただ、芝居小屋が舞台ということで、撮影はセットが中心ですが、ネットではそれが不満な人もいるらしい。ロケでは無理というか、この虚構性こそが物語の核でもあるんですけど……。

主演の柄本佑はじめ、渡辺謙、滝藤賢一、北村一輝らはこれまでも源作品に出演していて、おなじみ。みんな楽しんで演じられたのではないでしょうか。とりわけ謙さんは黒幕的に極力目立たないように努めているのに、想定外の首騒動のためについ無双してしまい、観客の笑いを誘います。この首騒動自体はストーリーの上では余計な感じもありますが、その中心ともいうべき? 北村一輝が素晴らしい。アカデミー賞ベスト助演男優賞でしょう。山口馬木也と冨家ノリマサは『侍タイムスリッパー』に続く時代劇出演。今回もよかった。野村周平も爽やか殿様役で印象に残りました。このほか、時代劇でクセ強な脇役の双璧といえば石橋蓮司と本田博太郎。石橋蓮司は回想的な出演ですが、本田博太郎は劇中で演じられる忠臣蔵の吉良上野役で、そんな彼が素直に腹を切るわけがない(爆)。ここに挙げなかったみなさんも好演。

源作品の現代劇ではコーヒーへのこだわりが感じられる場面が多いんですが、今回は時代劇のため、コーヒーの代わりに蕎麦やお茶のシーンがあります。いろんな場面で柄本佑の腹がやたらに鳴るんですよねえf^^;。できればもう一回観に行きたいんですけど、ブルーレイ出るの待って買っちゃおっかなー。
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