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2022年03月07日07:22

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祇園精舎の含意は、面白い。

■「祇園精舎ってどこ?」平家物語にまつわる観光客からの素朴な質問…京都あるあるを発信するアカウントの回答が話題
(まいどなニュース - 03月06日 20:20)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=262&from=diary&id=6875604

日本人の世界観は、本朝(日本)・震旦(中国)・天竺(インド)の三国です。琉球(大琉球は臺灣、小琉球は沖縄)などは存在は知られていても、眼中になかったかの観です。
空海は唐に渡り、般若三蔵に師事しサンスクリットをマスターしました。般若三蔵はインド人と考えていいです。
また、奈良時代に来日した菩提僊那は、インド生まれのインド人です。

インドと日本の人的触れ合いは上記のようにいくつかあります。
ところが、古代に日本とインドを往復した人はいません。みんな片道です。

ですから、祇園精舎はネバーランド(どこにもない場所)でした。近世の徳川家光の探検隊でさえ、アンコールワットを祇園精舎と取り違えています。天竺徳兵衛と日本史にも出てくるヤン=ヨーステンがインドに行ったという記録がありますが、精査すると天竺徳兵衛の記録もインチキのようです。
まして、鎌倉時代の『平家物語』を平曲によって聞く人は、夢のような場所として受け取られたと思います。

ところで、祇園精舎は、釈迦が説法した場所です。
釈迦とその弟子たちは、もちろん、人間ですから死んでいなくなります。また、教団も滅亡し、仏教はインド以外の国で生き残ります。

平氏を祇園精舎の鐘の声にたとえたのは、平氏を特別な悪人として捉えているのではないでしょう。お釈迦様同様に、人間だから滅ぶということです。
ただし、滅んで行く先は違います。
また、過去の悪行に執着すると滅ぶとも言えます。

その滅亡に、祇園精舎は大きな役割を果たしています。

平家が負けた理由は、何でしょうか。
『平家物語』的に一番大きいのは、二位殿(清盛の妻)が、夢の内容をばらしたからです。
清盛が熱病にかかったとき、牛頭大王馬頭大王が火の車を引いてきて「これから清盛を無間地獄に堕とす」と言った夢を彼女は見て、それを話してしまうのです。

その牛頭大王こそ、祇園精舎の守り神です。

当時の人は、「さては、閻魔大王も源氏の味方か…」と考えたでしょうね。これがダメ押しになり、明確には書いてありませんが、壇之浦ではそれほど平氏と結びつきが強くなかった平氏方の西国の武士が源氏に付いたとみて取れます。
私のご先祖も、関東ですが平氏から源氏に鞍替えしました。タイムマシンがないので理由が聞けないのが残念です。

仮に二位殿が、「お釈迦さまでさえも亡くなる。東大寺の悪僧を滅ぼして、何の報いがあろうか」と開き直ったら、平家は滅びなかったかもしれません。つまり、祇園精舎を彼女が正確に理解していれば滅びなかったかもしれないということです。

『平家物語』が面白いのは、そういう伏線が張り巡らされていて、思わず考え込むように仕組んでいるからです。
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