ジャレド・ダイアモンド著『商人・預言者・指導者・王 リーダーは本当に歴史を動かすのか』読了。
リーダーって言うけど、それは別に政治家とか貴族とか、歴史の表舞台に立つ人ばかりではないと思った。
本書を読むようなビジネスパーソンは、自分に当てはめながら考え、読むんじゃないだろうか。
今の世の存在感のあるリーダーといえば、トランプとかプーチン、高市とかではなく、ジョブズ、ペゾス、ザッカーバーグ、マスクあたりになるだろう。
彼らがいなければ、今のようなITが世を動かすような世界にはなっていなかったのだろうか。
以前、似たような質問をAIにしたことがあったっけ。
サム・アルトマンがいなければ、chatGPTのような生成AIはできていなかったのか?って。
答えは、サム・アルトマンの役回りはそういうものではない。
でも、質問されているような存在がないわけではないが、それは一人ではない。
さらに言えば、さまざまな環境が合わさらなければ、生成AIのようなものはできていたにしても、違う形になっていただろう、というものだった。
本書においては、同じようなことが繰り返し問われる。
ジョブズが、ペゾスが、ザッカーバーグが、マスクがいなければ、スマホは今のようなものではなく、Eコマースは今のようなものではなく、SNSは今のようなものではなく、電気自動車や宇宙開発は今のようなものではなかったのか、というね。
IT関係で出てきたような人物たちは、彼らがいなければそれができていなかった、というような存在感を示す人たちではない。
ただ、さまざまな領域において、そういう存在であった人たちはいる。
興味深く読んだ。
シェークスピアでなければ、ハムレットは描かれなかっただろう。
でもやっぱり、シェークスピアひとりではハムレットは描かれなかったのではないか。
シェークスピアを取り巻く国があり、社会があり、身近な人々がいる。
そうした中で、ときに傑出したものが生み出されることになる。
仕事においても、自分がいなくても会社はまわっていくにしても、自分がいなければちがう形になっていたかもしれない。また、自分がいなければこうはなっていないだろう形にしても、そばにいるチームや業界全体の環境がなければ、やっぱり同じ形にはなりえない。
そのあたり、問われていることに答えていることにはならないかもしれない。
でも、こういうことって、問い続けることにこそ、意味があるような気がするんだよね。
自分はどんな役割を担っているんだろう、自分は役に立っているのか?自分は価値をしめせているか、とかさ。
いろいろ考えさせてくれる本だった。
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