「クイーン - QUEEN -HEAVEN-」
(コニカミノルタプラネタリアTOKYO DOME1)
プラネタリウムに入るなど何十年ぶりだろう。大人になってから初めてなのはもちろん、子供の頃ですら、幼稚園くらいの時にそれらしき施設に入った記憶はあるが、それらしきプログラムを見た記憶はないので、実は初めてなのかもしれない。そんなほぼ初プラネタリウムのプログラムは、星空ではなくクイーンの天球スクリーン映像。
内容は、クイーンのナンバー十数曲に合わせてプラネタリウムのドームいっぱいにさまざまな映像が流れるもの。2001年にドイツで制作されたもので80分。いかにもなイメージ映像もあれば、星空などの天体関係もあれば、既存のミュージッククリップやライヴ映像をアレンジしたものなどさまざまだ。時々ブライアン・メイのメッセージも入る。
ブライアンが制作に全面的に関わっているので、そんなおかしなものにはなっていないが、映像に関して言うと、既存のクリップなどの映像がやたらと荒くて、いささかツラいものがあった。イメージ映像も今の目で見たら素朴なものばかり。2001年制作で、CGや映像のリマスター技術が、今とは桁違いに低かったので仕方ないが。
その代わり、音は凄い。家のステレオやイヤホンで、当然こんな迫力のある音は出ないので、クイーンの歌をこのサウンドで聴けるだけで、とりあえず満足ではある。
それでも全体のコンセプトに釈然としないものを感じる。使われているナンバーが後期に偏っているのだ。グレイテストヒッツで言うと、『I』に入っている曲は「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」「フラッシュのテーマ」のみ。あとは全て『II』と『メイド・イン・ヘヴン』の曲だ。出だしを見ていると『メイド・イン・ヘヴン』を中心にしたコンセプトなのかなと思うが、そうでもない。
後期の曲なら後期の曲で統一すれば、もう少しスッキリするのだが、「ショウ・マスト・ゴー・オン」で終わりかと思いきや、その後にライヴ音源の「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」がお約束のように入り、最後にオマケのように「ボヘミアン・ラプソディ」のサラウンドミックスが入る。なお最初の曲は「フラッシュのテーマ」だ。つまり最初と最後に前期の曲が固まっていて、その間は全部後期の曲ということだ。どうもこの構成の意味が分からん。
まあ2001年と言えば、まだポール・ロジャースとのコラボも始まっていない頃だ。ブライアンとしてもクイーンの遺産をどのように受け継ぎ、展開していくべきか迷っていた時期の産物ということだろう。ただただ、そんなに古い作品だと知ったのは、見終えた後のことなので、見ている間は、クイーンの曲を迫力あるサウンドで聴ける喜びに浸りながらも、この妙な構成にいろいろと戸惑っていた。ひとつの映像作品としては、そこまで誉められるものではない。
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