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2025年08月22日11:31

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フォーレの歌劇『ペネロープ』

・フォーレ:歌劇『ペネロープ』全曲

ペネロープ:ジェシー・ノーマン(ソプラノ)
ユリース:アラン・ヴァンゾ(テノール)ほか
ジャン・ラフォルジュ声楽アンサンブル
シャルル・デュトワ指揮、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1980年
ワーナー:フォーレ作品全集(26CD)より

ワーナーのフォーレ作品全集ボックスから、『プロメテ』に続いて『ペネロープ』を聴きました。26枚組ボックスの20枚目に第1幕、21枚目に第2幕と第3幕が収録されています。

『プロメテ』が「抒情悲劇」とされているのに対し、『ペネロープ』は「3幕からなる抒情詩」とされていて、どっちも抒情、もしかして同じようなジャンル?なのかもしれませんが、『ペネロープ』は通常のオペラ形態で、主役が歌わないなんてことはないのでご安心をf^^;。なお、リブレットの和訳などの日本語解説はないため、物語の大筋は理解していても、細かなことはわからないでいます。ちなみに『プロメテ』も『ペネロープ』もギリシア神話から題材を取っているのは、フォーレの好みということ? アルカイックな古代ギリシア様式とフォーレの音楽はどこかで通じているのかも。

タイトルロールはジェシー・ノーマン。ネクトゥーが戦後のペネロープ歌手として挙げているのがクレスパンとノーマンの二人で、クレスパンは気高く情熱的、ノーマンは格調高いと評しています。声楽に縁遠かったみっちにとって、ノーマンは写真で容姿だけ知っていた人で、ど迫力に正直戸惑いもあったのですが、実際に聴けば美しい歌唱でしたf^^;。崇高なペネロープの相手を務めるユリース役はヴァンゾで、ヒロイックで若々しい歌声。はじめ老人の姿で登場するため、この声だと年齢をごまかせないんじゃ?という疑問もありますが、かっこいいからいいかf^^;。この曲のオーケストレーションは例によって一部別人の手を借りていますが、ネクトゥーによると全曲の5分の4はフォーレ自身の手になるそうです。一般的なオペラのイメージからするとオケは全体に控えめながら、『プロメテ』と比べても精緻で完成度が高い。そのフォーレならではの響きをデュトワはよく引き出しています。

『プロメテ』のところでも書いたように、『ペネロープ』は一応別の録音をCDで持っていますが、はっきりいって商品として粗悪で、デュトワ盤に望みをかけていました。その結果は素晴らしい演奏かつありがたいことに正規のステレオ録音で音質も万全。というわけで、大満足。ステレオ録音ではこのデュトワ盤がベスト。それはいいんですが、ほかに競合盤が見当たりません。パレーが振った録音があるようなのですが、流通してなさそうだし。フォーレの後期様式を決定づけたとされる傑作がどうしてこんな無視同様の扱いなのか? 有名なレクイエムに勝るとも劣らない魅力だと思いますが。後期の作品というだけで敬遠されるのか(ーー;)。

余談ですが、『ペネロープ』第1幕への前奏曲でトランペットが吹くユリースの動機、これを聴くと思い出すのが『原潜シービュー号 海底科学作戦』のテーマですf^^;。子どものころこのSFドラマにハマっていて再放送も観ていたため、曲をよく覚えています。音型は同じではないんですが、半音階的な動きやリズムが醸し出す雰囲気が似ているんですよ。もしかして、オデュッセウスは遭難後にシービュー号に拾われて帰ってきたのかも(爆)。
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