ラーメン店の倒産、9月までで「年間最多」を更新 ジャンル別の最多は?
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ラーメン屋は、やりたいと夢想していたことがあります。
若い苦学生だったころ(大げさですが)に、ラーメンが食事の中心になったということがあったからです。
神保町のさぶちゃんです。当時、ラーメンとチャーシューがゴロゴロ入っていたチャーハンで500円しなかったという安価もありますが、冷凍していない本当の鶏がら豚骨(しかも背骨)を使っていました。
世間では、うまい…という評判でしたが、ちょっとニュアンスが不正確です。
いい食い物なのですね。
栄養になるという実感だったと思います。
化学調味料を使っていましたが、✕業務用スープ ✕冷凍 です。
そうすれば飽きません。栄養になりますからお客のためになります。店が儲かることより、お客のためが第一のはずです。
大半のラーメン屋はそういう当たり前の矜持がないと思います。
業務用スープの素を溶かし、客に見せるために、冷凍の鶏がらと玉ねぎを釜に浮かせる。鯛の粗を使う、薄いチャーシューを花形に盛り付けるなど、客の気を引いて客を集めることしか考えていない。
矜持というものは、言葉遣いなどの外見に表れます。
金髪のパンチで金のブレスだろうが、頭にソリを入れていようがいいです。実際にそういう人にはいい人も悪い人もいます。しかし、
「一生懸命仕込み中」
あの札は、いけません。自分で言うなと。どの店も使っているのは、ラーメン業界がいかにダメかの傍証と言えるものです。
自己肯定は自分をダメにします。そういう店はうまくても飽きますね。
北大路魯山人は、美味を見分けるコツとして、「食べ続けること」を挙げています。
たとえばある魚の刺身がうまいとしたら、一週間でも十日でも食べる。
一瞬で終るものを長いスパンに置くことでしょう。
そうして、結論として魯山人が得たのは、
「山では蕨が、海ではフグが一番うまい」
味がないからだそうです。
料理に対する器も、長く眺めるもので、家具などと一体化する思想とも呼べるものです。
柳宗悦が、益子焼や笠間焼を見出し、日本領だった朝鮮半島の陶磁器に評価を与えたような思想の裏付けをもったムーブメントが、国内では盛り上がっていないと思います。
バオハウスのような、海外のムーブメントは別ですが。
ムーブメントは理屈だとしても、その衰弱により、いい器が目に入らなくなったと思います。ここに行けばいい器が手に入るというところが少なくなったような。
京王百貨店で、石黒拡親さんが個展を開きます。
毎年、行っています。
気に入ったものを買う、その際に作り手側の意図などをうかがうのを楽しみにしています。
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