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2020年03月10日09:42

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江戸は遠くになりにけり。

豆腐というと、江戸時代なのですが、江戸時代のレシピはうまいですが、難しくなっています。以下、その理由を考えてみました。

1 調味料が貧弱になっている。

『豆腐百珍』は、現代語訳が出ていますから読んだ人もいると思います。
原文も公開されています。https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/200021913/
この「絶品」の中の「油揚げ流し」(画像)は、
< (豆腐を)適当な大きさに切って香油(胡麻か?)で揚げ、すぐに水に入れ油を抜く。葛湯を煮たてておき、油抜きした豆腐を入れる。浮き上がるところをすくい上げわさび味噌をつける >
(最後にある「わさび味噌は、【八十二】茶豆豆腐の下に出たり」という文句は、「わさび味噌の作り方は、八十二番の茶豆豆腐の作り方を書いたところの下に書いてある」という意味です。)

省略がありますが、
http://www.toyama-smenet.or.jp/~tohfu/tofuhyakutin.html
には要点が書かれてあります。
今すぐにでも作れるものが載っていますから、いいサイトです。

いかにもうまそうですが、調味料が揃っていないと難しいです。
たとえば大宮に、昔ながらの油屋さんがあります。100mlあるかどうか…という細いボトルが一本千円くらいですが、胡麻油を、太白から真っ黒なものまで何種類も揃えています。そういう店は、ごく稀にしかありません。同じ胡麻油も、味が強すぎて合わないなどという現象があるでしょうから、こういう店の主人と相談したいところですが。
また、わさび味噌にしても、山椒や煮切った味醂を使って、出汁で伸ばしたものですから、それぞれの調味料のこの料理に向いたものを揃えるのは難しいと思います。

2 高級豆腐が成立しなくなっている。

この日記で扱ったこともありますが、
江戸時代は、労働を正当に評価した時代でした。
豆腐一丁は、幕末では50文。下酒一升と同じくらいでした。大豆の収穫から乾燥、豆腐つくりまで、人手の塊のようなものだからです。

しかし、一部の高級スーパーやデパ地下などでは、一丁400円程度の豆腐が売られ始めているようです。羊羹みたいな冷凍のマグロの刺身より、こっちの方が絶対にうまいですから、拡がっていくことを期待したいですね。

3 水がまずい。

豆腐で一番うまいのは、水切りをしたときの水です。
普通に食べるとしても、成分がほぼ、水ですから水が大切です。
ところが、近所の豆腐屋さんをみると、本当に大量の水を使っていますから、蕎麦の打ち水のように、ミネラルウォーターを使うというわけには行きません。

あれは井戸水でしょうか。そういう店もあるでしょうが、少数でしょうね。井戸水なら、質がそれぞれ違います。だから適した豆腐料理を追求することも出来たのでしょうが…

現在は井戸水は規制があるようです。もっともな話で、腹を壊して脱水症状になり、人が死んだらシャレになりません。うまい豆腐が食いたいというだけの理由で、規制を撤廃するべきではありません。

4 他の食事のチープ化が進んでいる。

さて、『豆腐百珍』を再現しようとします。
調味料は何とか手に入り、成城石井などでいい豆腐を買ったとします。
問題は、他の食事です。
味噌汁や飯、漬物も本格的なものが欲しくなります。
たとえ、それが出来ても、誰に食わせるかという問題があります。

たとえば、ウチの子どもたちは喜ばないでしょう。「うまいね」で終わりです。
和牛のひき肉は金を出せばどこでもかえるから、スーパーの豆腐とたっぷりの山椒やトウガラシと炒めて、麻婆豆腐にした方がいいというに決まっています。


■まるでチーズ!?まったり濃厚な「塩豆腐」があと一品やおつまみにぴったり♪
(クックパッドニュース - 03月08日 19:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=195&from=diary&id=6001377
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