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2026年05月21日21:22

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「暖流」「恩讐を越えて」「花嫁と乱入者」発掘された映画たち2026:国立映画アーカイブ、その5

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「暖流 前篇:啓子の巻」「後篇:ぎんの巻」1939・松竹大船・白黒35(16)mmデジタル復元最長版。監:吉村公三郎。原:岸田國士(朝日新聞連載・改造社刊)。脚:池田忠雄、撮:生方敏夫。編:浜村義康。美:金須孝。音:早乙女光。出:佐分利信、水戸光子、高峰三枝子、徳大寺伸、斉藤達雄、槙芙佐子、
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日守新一、藤野秀夫、葛城文子、森川まさみ、水島亮太郎、岡村文子、忍節子、藤原か祢子。。今回の企画の目玉で、現存する複数の素材を組み合わせてデジタルリマスター化、オリジナル177分に限りなく近い173分に復元したもの。ソフトに比べるとフリードキン監督「恐怖の報酬」の日本公開版と北米版くらい違います。
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お話も演出も素晴らしく面白く、途中休憩を挟んで3時間弱がアッという間に終わってしまいます。一方で原作設定を活かしきれず中途半端に登場するキャラクターも居て惜しい。病院ロケは『東京逓信病院』(現逓信病院救急医療センター)で、主な景観はニコライ堂周辺。東京駅も戦災前のオリジナルの姿。
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箱根もまだ何も無く雄大で、海岸は大磯と推定。時節柄、乗用車は日産や豊田が意図的に使用されてる模様。煙草は『暁』のようで専売公社がスポンサーと推定。化粧品は映画定番の中山太陽堂(現クラブコスメチックス)だと思われます。今回の復元に関して上映前に大澤浄主任研究員から解説がありました。
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最も状態の良い英語字幕付版(輸出用の今日でいうインターナショナル版)を基本として足りない部分を他フィルムから補ってますが16mmの破損状態が酷く、当初予定の35mmブローアップニュープリントは放棄しデジタル化と相成ったそうです。なので作業がギリギリと成ってしまい、
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広報資料の印刷にデジタル化の文言が間に合わなかったくらいの切迫した決断状況。また16mm版はサウンドトラック部も難点で台詞が聴き取り難い部分は日本語字幕を入れて補ってます(実際聞くと何を言ってるか何とか分かる)。その甲斐は充分にありました。
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「恩讐を越えて(龍の岬 改題)」1945(48)・大映・白黒35mm。監:白井戰太郎。原脚:小國英雄。撮:石本秀雄。美:菊地修平。音:白木義信。出:片岡千惠藏、原健作、市川春代、丸山定夫、荒木忍、葛木香二、江原良子、原聖四郎、多岐征二、水野浩、旗桃太郎、小柴幹治、高山徳右衛門。
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タイトルは戦後再公開された際のもの。本作で何より驚くのは敗戦まであと7か月という公開時期にあって行間のメッセージに『国を滅ぼすのは敵(かたき)ではなく、目先の自尊心を満たす事しか眼中に無くその為の口実を追い求め権限を振り回し、国に本当に必要な人間を犬死に追い遣る事で
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自身は優越感に浸っている輩こそが亡国の源たる国賊だ』という認識が識者(や最前線の軍人達)の間では有ったのではないか?と思わせる内容です。勿論、内務省の検閲官や干渉しようと狙う内地の軍人達には気が付かれない設定でです(上から目線の人間は風刺対象が自分の事とは分からないものです)。
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柱状節理が目立つ海岸ロケ地は何所だか分からず。やはり大澤浄主任研究員の解説があり、監督は本作封切直前に三度目の招集を受け、同時に召集された本作和尚役の丸山定夫と共に広島で原爆により被爆し戦死しました。因みに田坂具隆も白井の部下で一命を取り留めたものの戦後後遺症に苦しめられます。
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「花嫁と乱入者」1949・東横映画京都・白黒35mm。監:小杉勇。脚:八田尚之。撮:伊佐山三郎。美:堀保治。音:灰田晴彦。出:灰田勝彦、日�眄〇辧�古川ロッパ、(花菱)アチャコ、朝雲照代、櫻英子、北見礼子、マキノ輝子、石田守英、千早隆子。
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敗戦から4年、人的には混乱が続くものの経済は復興の兆しが見える時期を反映したコメディですが、庶民役も実際にはブルジョア階級である現実逃避娯楽作品で、肩書が高い人間程優秀という設定や儒教至上主義に違和感を覚え、盲目的に従う労働者を生産する為のプロパガンダに感じて全然笑えません。
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こうした内容の作品を監督に転向した小杉勇が撮っているという事は、戦前の出演作の庶民的役柄に不満があったという事なのでしょうか。ロケは大阪で、中之島周辺は私でも特定が出来る風景です。まるで戦争など無かったかのように思わせる公園は木立を通してチラ見えする山並み等から京都の
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公家町跡(現『京都御苑』)と推定。大阪の街中を行き交う活気のある人々(ただし土佐堀川に沿った歩道を行きかう大勢の男女会社員達は余りに不自然なのでエキストラではないか?)や車も見物。バス不足を補う進駐軍払下げ『ホワイト666』牽引車を流用した沢山のトレーラーバスにも驚きます。
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https://www.nfaj.go.jp/film-program/hakkutsu202604/


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