ネリーに気をつけろ!
破壊的喜劇闘争、開始!
下高井戸シネマ。
文化村での上映は都合が付かなかったので巡回は助かります。
「海賊のフィアンセ」La fiancée du pirate。1969・仏シテール・35�丱茵璽蹈團▲鵐咼好拭�DCP)。監編:ネリー・カプラン。脚:クロード・マコフスキー、ミシェル・ファブル。撮:ジャン・バダル。音:ジョルジュ・ムスタキ。主題歌:バルバラ『Moi, je me balance』。
出:ベルナデット・ラフォン、ジョルジュ・ジェレ、アンリ・ザルニアック、ルイ・マル、クレール・モーリエ、ジュリアン・ギオマール、パスカル・マゾッティ、ジャック・マラン、ミシェル・コンスタンタン、ジャン・パレデス、フランシス・ラックス、マルセル・ペレス、ジルベルト・ジェニア。
幼少の頃に「ファントマ」を観てしまい、以来私の中にある間違った仏映画のイメージに全く以って合致する作品で驚きます。男尊社会に対し内容も画面作りも前衛的で攻撃的な攻めた作風は、類似テーマ作品「ひなぎく(チェコ・1966)」とはまた違った魅力です。画面に溢れ返る当時の先進国の雑貨類にも注目。
ルノーやシトロエンの乗用車やバン、トラックが当然のように普通に登場。ハノマーグやマッセイファーガソンの農業トラクターも美味しい。警備員のモペットは『プジョーBB』ですね。なお仏において地方村落の治安維持は『国家憲兵』の管轄なので、彼はあくまで私有地の管理警備員だと思われます。
「パパ・プティ・バトー」Papa les petits bateaux...。1971・仏シテールフィルム・35�丱茵璽蹈團▲鵐咼好拭�DCP)。督:ネリー・カプラン。原:ジャン・ラボルド『Bande de raptés』。脚:クロード・マコフスキー、ルネ・ギョネ。撮:リカルド・アロノビッチ。
編:ノエル・ボワソン。音:アンドレ・ポップ。出:シーラ・ホワイト、ミシェル・ブーケ、ジュディット・マーレ、ミシェル(マイケル)・ロンズデール、ピエール・モンディ、シドニー・チャップリン、アンドレ・ヴァラルディ、ジャン・パレデス、バーナード・マッソン、クロード・マコフスキ、ルネ・ギヨネ。
前作の主人公が貧困層のジプシー(ロマ)だったのに対し本作は大富豪の令嬢ですが、情け容赦無い内容はパワーアップ、又しても『ファントマかよっ』とツッコミを入れたく成るクライムコメディです。原題は童謡のパロディー。拳銃はPPK(元祖007でお馴染み)やP-38(ルパン三世)など独ワルサー社のもの。
「シャルルとリュシー」Charles et Lucie。1979・仏シテールフィルム/MK2・35�丱▲瓮螢�ンビスタ(DCP)。監:ネリー・カプラン。脚:ジャン・シャポー、クロード・マコフスキー。撮:ジルベール・サンドス。編:マルコ・カヴェ。音:ピエール・ペレ。
出:ダニエル・チェカルディ、ジネット・ガルサン、ジョルジュ・クレース、ベレン(ネリー)・カプラン、ジャン・マリー・プロスリエ、サムソン・フェインシルバー、ガイ・グロッソ、マルセル・ガスーク、アンドレックス、フェオドル・アトキン、ジャック・ハンセン、ピエール・レップ。
本作では前衛から一転、設定も脚本も戦前から定番の変哲の無いロードムービー。と思わせておいてシトロエン『ティープH』に乗って監督自ら登場(ベレン名義)し内容が一変という油断ならない作品。冒頭の車は『シボレー・カマロ』、ラストは『ランドローバー109』で最初と最後が仏車で無いのが興味深い。
「愛の喜びは」Plaisir d'amour。1991・仏パテーフレール・35�丱轡優泪好魁璽廖�DCP)。監:ネリー・カプラン。脚:ジャン・シャポー。撮:ジャン=フランソワ・ロバン。編:ニコール・ソニエ。衣:ドミニク・モルロッティ。音:クロード・ボラン。
出:ピエール・アルディティ、フランソワーズ・ファビアン、ピエール・デュクス、ドミニク・ブラン、セシル・サンス・ド・アルバ、ハインツ・ベネント、ジャン=ジャック・モロー、ロジャー・ロビネル、トム・ダナハー、エリック・ファノール、パトリック・トレボー。
題名はジャン・ポール・マルティーニ作曲、作詞ジャン・ピエール・クラリス・ド・フロリアンによる歌曲から。初期2作は一人の女性が周囲の男性を振り回すのに対し、本作では複数の女性が結託して一人の男性を狂わすのがポイント。例によって監督が男性だったら世間から袋叩きに遭うであろう設定多数。
飛行艇は『グラマン・グース』。車は『フォード・モデルAコンバーチブルセダン』(オーナーはクラッシックフォードマニアの設定で、実際にフォードコレクターが撮影に協力してると推定)。機関銃はギャング映画やドラマ「コンバット」でお馴染みの『トミーガン(トンプソン短機関銃)』。
ネリー作品、基本設定や脚本はむしろクラッシックな定番ではあるものの、表現として危険とも言える前衛ぶりと、フェミニズムとは違ったベクトルでの女性の権利と自立を訴えていると私は受け取りました。現代において再評価は必然だと思います。
https://www.nellykaplan.jp/
ログインしてコメントを確認・投稿する