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2026年04月08日21:41

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「処刑の丘」「炎628」「動くな、死ね、甦れ!」早稲田松竹クラシックスvol.250『тоска(トスカ)〜ロシアン・リアリズムの深淵〜』

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「処刑の丘」Восхождение。1976・ソ連モスフィルム・白黒35�佻�/独語。監:ラリーサ・シェピチコ。原:ワシリー・ブイコフ『Sotnikov』。脚:ユーリ・クレピコフ。撮:ウラジーミル・チュフノフ、パベル・レベシェル。編:ワレリヤ・ベロワ。
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音:アルフレード・シュニットケ。出:ボリス・プロトニコフ、ウラジミール・ゴスチューヒン、セルゲイ・ヤコブレフ、リュドミラ・ポリャコワ、ヴィクトリヤ・ゴルジェンツル、アナトリー・ソロニーツィン、マリア・ヴィノグラドヴァ、ニコライ・セクティメンコ。
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『大祖国戦争』(第二次世界大戦の独ソ戦露呼称)を精神面からとらえた情け容赦の無い強烈な作品。舞台は1942年冬の第三帝国占領下の白ロシア(現ベラルーシ)。俗に云う究極の選択を迫られる主人公達の鬼気迫る心理描写と、人間の尊厳とは何か?を画面の向こうから問いかけて来る圧が凄いです。
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囚人を捕らえ尋問するのはナチ配下の『ベラルーシ補助警察』で、宇戦争の現代においてもまた大きな皮肉と風刺の解釈を感じさせられます。なお、この種の作品で悪役が独国防軍(正規軍)ではなくナチス党の軍隊『武装親衛隊』なのは、東ドイツも被害者であるとするソ共産党の建前からの政治的配慮でしょうか?
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「炎628」Иди и смотри。1985・ソ連モス/ベラルスフィルム・35�丱戰薀襦璽�/露/独語。監脚:エレム・クリモフ。原:アレシ・アダモーヴィチ『ハティニ物語』。撮:アレクセイ・ロジオーノフ。美:ヴィクトル・ペトロフ。音:オレーグ・ヤンチェンコ。
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出:アレクセイ・クラフチェンコ、オリガ・ミローノワ、リュボミラス・ラウツァヴィチュス、ウラダス・バグドナス、タチアナ・シェスタコワ、エヴゲニー・ティリチェーエフ、ビクトル・ローレンツ、ユーリ・ルミスティ、カジミール・ラベッキー、アレクサンダー・ベルダ、ヴァレンティン・ミシャトキン。
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1943年、白ロシアでの『ハティニ虐殺事件』をベースにし、物理的に『大祖国戦争』とは何だったのか?を描いた『大祖国戦争戦勝40周年記念作品作品』。ソ連長編映画としておそらく初めてステディカムを使用した撮影が行われており、ひたすら写実にこだわる画面の説得力、リアル感に寄与している印象です。
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写実演出の際たるものとして曳光弾による機関銃射撃や、砲撃は実弾が使われたそうで、特技特撮では無い現実の映像である圧が余りに凄いです。何より驚くのは、その実弾による射撃や砲撃の着弾と俳優・撮影班との角度や距離感。下手すれば死人が出るよ、と感じてゾッとします。実際、牛は弾が当たって死んだそう。
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とにかく映画を観ているというより最初からラストまで恒常的にパニック状態の主人公と共に体験しているという印象で、上映が終わった後は肉体的にも精神的にも打ちのめされてグッタリです。写実の一方で政治的都合上からか民族浄化の虐殺は『ベラルーシ補助警察』ではなくナチ『武装親衛隊』の犯行に変更されてます。
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とはいえナチ協力者も多数登場。原題のヨハネ黙示録は日本では馴染みが無いので日本題名は「炎628」とされましたが、数字の意味はラストに明かされます。この題名は内容的にも「華氏451(1966Fトリュフォー監督)」に関連付けて着想した可能性が高いですね。とか何とか言いながらオタクですから大道具小道具
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観察も行いますよ。主人公の銃はトカレフ『СВТ-40』半自動小銃。パルチザンはソ独雑多な兵器で武装、主人公を徴要しに来る兵は独憲兵に変装しています。装甲車は'50年代の『АТ-П』半装甲型砲兵牽引車で、他のシーンではハリボテの砲塔を載せ樹木でカモフラージュして独軍戦車役でも登場。
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偵察機はフォッケウルフ『Fw189』ですが後部偵察席が無くRC模型だそうです。ナチ親衛隊はエリート部隊だけに設定当時最新鋭の『MKb42(H)』突撃銃(東独製『MPi-44』で代用したものと思われる)で武装した兵も見られます。なおこの親衛隊によるアインザッツグルッペン(虐殺部隊)にはメルセデスに乗った
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『PK(広報中隊)』も同行。独軍車両はBMW『R75サイドカー(ウラルで代用)』『キューベルワーゲン』、オペルやボルクヴァルトのトラックに混じりルノー『AHN2』も登場。クリモフ監督は本作の公開後ペレストロイカによりソ連映画製作者連合の代表に大抜擢、結果的に本作が最後の作品になりました。
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「動くな、死ね、甦れ!」Замри, умри, воскресни!。1989・スヴェマ/レンフィルム・白黒35�弌淵妊献織襯螢泪好拭次法4撞咫Д凜�ターリー・カネフスキー。撮:ウラディミール・プリリャコフ、Nラズトキン。編:アレクセイ・プルトフ。
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美:ユーリ・パシゴレフ。音:セルゲイ・パネヴィッチ。出:パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ、エレーナ・ポポワ、ヴァディム・エルモラエフ、ヴァレンティナ・コッソブツカヤ、ニコライ・ミヘーフ、ヴァレリー・イヴチェンコ。。時代設定は二次大戦が終結した直後の1947年。
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舞台はウラジオストクのすぐ東で実在する『スーチャン』村。『スチャンスキー石炭鉱山』がかつてあり、冷戦最盛期にパルチザンに因み『パルチザンスク』と改名されました。実際主要ロケが現地で行われたかは分かりませんが、港の景観はウラジオストクで、灯台は『トカレフスキー灯台』に間違いありません。
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またスーチャンには大祖国戦争でのドイツ協力者や西側亡命者を正しい思想に”再教育”するキャンプ『ラーゲリNo0320』が設けられ、3千人弱からなる『第11日本軍捕虜収容所』の抑留者(1949年日本へ送還)と共に炭鉱での強制労働に従事させられてました。そこで主人公が『お茶』と称して売るのはお湯ですね。
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トラックは『ZiS-5』、機関車は『E型』と推定。主人公を始め劇中の登場人物達は先々を考えず思い付きだけで行動し学習もせず、その場さえ凌げれば万事良しとして破綻する姿は共産主義批判を、一方統制の取れた日本軍捕虜は唯一の『官僚主義成功国』(撮影時点)が共産圏では無い事を表し、皮肉と風刺に感じます。
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上映後、若者二人組の会話からソ連を知らないらしい。当然『シベリア送り』『日本人抑留者』も分からず。知識は脳内ではなくスマホの画面に表示されるものというご時世でも、検索の為のキーワード自体を知らなければ解りようがありませんよね。でも入口として興味を持つのは良い事です。
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家宝『スターリン学習帳』。
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