3月に入り、庭が急に“緑の侵略軍”に占領され始めた。
昨日は雨、今日は晴れて絶好の草引き日和で、草引きをした。
私は庭の端からきっちり順番に、残らず抜いていくタイプ。
まるで“草の人口調査官”。一株たりとも見逃さない。
一方の妻は、目立つ大きな草だけをあちこち移動しながら抜くタイプ。
普段は几帳面なのに、草引きになると突然“気まぐれハンター”に転職する。
まるで、家の中では官僚、庭に出たら野生児。
気づけば妻は庭の端から端へ瞬間移動し、
「これ大きい」「これ気になる」と指名手配犯だけを狙う保安官のように草を抜いていく。
私のエリアは整地したみたいにスッキリ。妻のエリアはところどころ草が残っているのに、なぜか本人は「だいぶ綺麗になった」と満足げ。
その差は、几帳面な職人の作業場と、芸術家のアトリエくらい違う。
「まだ全然終わってないやん」と私が言うと、
妻は「自然ってこういうもんよ」と、森の精霊みたいなことを言う。
どうやら夫婦の平和のためには、草の一本や二本より“妻の自然観”を尊重するほうが、
よほど庭も夫婦も風通しが良くなるらしい。
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