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2025年12月24日10:57

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松原照子の「世見」(転載)

本日の世見  2025年12月24日(水曜日)

『ミイラは高級薬?』

人類の一番の願い事は「長寿」かもしれません。
あのエジプトのミイラが“万能薬”として世界中に輸出されていた事実をご存じですか?
古代エジプト時代は、死は、死後の生活のスタートとされていました。
その死後の生活のために、生前の自分の姿をできる限り正確に残す必要があるという宗教上の理由から、ミイラ作りが始まったと言われています。

世界中で、自分たちのミイラが生薬として大人気になるとは、ミイラになった人たちは思いもしなかったことでしょうね。
13世紀ごろには、薬としてのミイラが高値で取引されたという記録があるようです。
カイロやアレクサンドリアの港から、丸ごと一体のミイラや分割されたものが、ヨーロッパに輸出されていました。
このミイラは、ヨーロッパの上流階級御用達の高級薬だったのです。
16世紀、フランス国王フランソワ1世は、ミイラの粉末を常に持ち歩いていたといいます。

ミイラが高値で売れることから、“ミイラもどき”まで作られました。
エチオピアのミイラもどきは、人さらいから始まります。
捕らえた人たちを飢えさせては何度も薬を与え、最後は寝ているうちに首を切り落とし、逆さ吊りにして全身の血を抜きます。
体内に香辛料を詰め込むと藁で包み、15日間土の中で寝かせ、その後24時間天日干しにすると皮膚は真っ黒になります。
本物のミイラより優れていると言われていました。

ミイラの解体ショーは「ミイラ開き」と言われ、とても人気のあるショーでした。
このミイラ開きは、死者の尊厳もないまま、長い間続きました。
「ミイラは、頭痛、麻痺、てんかん、耳痛、咽頭痛などに効く」と書き残しているのが、フランス国王ルイ14世の御典医、アンリ・マルタン・ド・ラ・マルティニエールです。
エジプトの倉庫は、ミイラの山だったといいます。
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