Facebook「子猫ちゃんのスカッと」
毎朝、うちの窓の前に一匹の猫がいます。
鳴きもしない。ドアをガリガリもしない。
ただ、静かに前足をガラスにそっと当ててくる。
「まだここにいるよ」って、確認しているみたいに。
最初は、近所の誰かが飼っている猫だと思っていました。
ちょっとウロウロして、すぐ自分の家に帰るんだろう、と。
でも、何日経っても同じ時間、同じ場所、同じ表情でそこにいる。
あまりに気になって、ご近所さんに聞いて回りました。
そこで聞かされた「本当の話」に、正直、言葉を失いました。
角の家に住んでいた家族が、数週間前に引っ越したらしい。
猫を置いていって。
荷物は全部持って行ったのに、この子だけは置き去り。
首輪もつけたまま。
近所の人の話では、それ以来ずっと、前の家の窓の前に通い続けているそうです。
もしかしたら今でも、「大好きな家族が、またドアを開けてくれる」と信じているのかもしれない。
雨の日も、風の日も、じっと外で待つ猫。
目の前にあるのは、冷たいガラスと、誰もいない部屋だけ。
それでも諦めきれずに通い続ける、その小さな背中を見ていたら、
だんだん「かわいそう」では済まされない怒りが湧いてきました。
動物は忘れません。
匂い、声、手の感触。
一緒に過ごした時間の積み重ねで、家族を覚えている。
それなのに、人間の都合ひとつで「今日からいらない」と、簡単に切り捨てられる。
引っ越しなら保護団体に相談することだってできたはずなのに、
わざわざ置いていくという選択をした大人が、ここにいる。
今日、私はドアを開けました。
覚悟を決めて、「うちに入っておいで」と声をかけました。
この子は少しだけ迷ったあと、そっと部屋に入ってきて、私の足に頭をコツンと押し当てました。
まるで「もう待たなくていいんだね」と確認するみたいに。
この子は、もう窓の外で雨に打たれながら、誰もいない家を見つめ続けなくていい。
今日からここが、この子の家です。
「たかが一匹の猫」と思う人もいるでしょう。
でも、その一匹にとっては、世界は家族と家だけなんです。
引っ越しのたびにペットを置いていく大人がいる一方で、見て見ぬふりをしなかった近所の誰かが、その命をつなぐこともできる。
たった一人の「おせっかい」で、救える命がある。
たった一度「ドアを開ける」だけで、外で震えている誰かの人生は一気に変わる。
うちに来てくれて、ありがとう。
もう、窓の外で待たなくていい。
ここがあなたの「ただいま」の場所です。
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