美味しいご飯。
それを支えるのは、食器です。
まずは、石黒拡親氏制作の、青磁。陸羽の『茶経』にも青磁が薦められています。
それから、黒檀の箸。
実家にありました。商人として最も羽振りが良かったころの祖父が、かわいい末娘の母に与えたもの。高いですが、それだけのことはあります。
何でも、味を変えるスプーンを発明した、
明治大学総合数理学部の宮下芳明教授と東京大学大学院情報学環の中村裕美特任准教授が、イグノーベル賞を取ったそうです。
イグノーベル賞というと、「床に落ちた食べ物を食べても安全かどうかについての「5秒ルール」の科学的妥当性の研究」など、滑稽なものが多いですが、この研究はすごいです。
腎臓病の人が、塩を減らしても美味しいスプーンを使って、減塩して救われているくらいです。
同様に、青磁や黒檀にもそういう味を変える効果があるのでしょう。
非常に微妙なものを知覚するとき、人間の能力は上がります。
たとえば、焼酎。
ほとんど変わらないはずですが、「いいちこ」と「吉四六」は、飲んでみわけられるでしょうし、みんな、キンミヤはうまいと言います。
だから、青磁のふちが舌に当たると、無意識のうちに、瀬戸物との比較が始まるのではないかと思います。
青磁は、選び方が難しいです。
ニセモノのように青磁らしく、しかも、現実に青磁でないといけません。
そういう点でも、石黒さんの青磁は素晴らしいの一語に尽きます。
ちなみに、コーヒーと紅茶は、有田焼など白磁がうまいです。
ご飯ももちろんですが、緑茶は青磁です。
『茶経』にもそう書いてあります。
若邢瓷類銀、越瓷類玉、邢不如越一也、若邢瓷類雪、則越瓷類冰、邢不如越二也、邢瓷白而茶色丹、越瓷青而茶色�僉�邢不如越三也。
越州の青磁は、玉であり氷であるとしています。茶の色が緑になるというのは、三つある瓷より優れている理由の一つにすぎません。
ログインしてコメントを確認・投稿する