法務省と最高裁によると、死刑判決が確定し執行されていない死刑囚は、
今年末時点で107人になる見通しと共同通信が報じています。
法律は12月29日以降の年末は執行しないと規定しているため、
今年は2020年以来3年ぶりに死刑執行がありませんでした。
死刑囚3人が病気などで死亡し、新たに3人の死刑が確定したとの事です。
今年10月、裁判をやり直す再審が静岡地裁で始まった袴田巌さん(87)は
釈放されているため、刑事施設に収容中の死刑囚は106人になるとの事です。
長くお付き合い下さっている方はご承知かと思いますが、
僕は、頑固と自称する位の死刑廃止論者です。
今年、何故執行がなかったのかは分かりませんが、
廃止の方向に少し傾いて来たのだとすると良い事だと思います。
昨年、ジュリア・ロングボトム駐日英国大使が、
「日英関係は日本が死刑廃止へ動けばさらに良くなる」と発言しましたが、
それが影響したのでしょうか?
現職の大使が任国の制度に発言するのは異例な事です。
イギリスでは、1965年に5年間の死刑執行停止を定めた法律が成立し、
すべての謀殺(計画的殺人)に対する終身刑が導入されました。
この間に凶悪犯罪の推移に大きな変化がなかったことなどを踏まえ、
1969年に反逆罪など一部を除いて死刑を廃止し、
1998年に全面的に廃止しました。
日本の死刑制度の議論でよく出て来るのが、世論の支持です。
今でも日本では8割程度の人が死刑の存置に賛成ですが、
イギリスでも、1960年代には国民の7〜8割が死刑を支持していたとの事です。
それでも政治家の判断として、死刑執行の停止に踏み切りました。
EUの加入条件の1つが死刑廃止ですが、
イギリスはEUを脱退しても死刑を復活させてはいません。
先進国主体の経済協力開発機構(OECD)加盟国(38カ国)で、
死刑制度があるのは日本と韓国、アメリカのみですが、
韓国は1997年以降執行しておらず、
アメリカは2021年7月から、死刑のあり方を検証するため
連邦法に基づく執行が停止されました。
今年、死刑執行がなかった事は、こうした世界的な潮流によるものでしょうか?
今の日本の死刑執行は、当日朝言い渡されます。
1970年代までは、前日に言い渡され、残される家族に別れを告げられましたが、
言い渡して執行までの間に自殺した死刑囚がいたため、当日になったとの事です。
どうして当日にしたのかをマスコミが問い合わせても国からの回答はないようです。
死刑囚は、収監中平日は毎朝執行の恐怖に脅えて過ごすとの事です。
収監されている建物に、朝靴音が聞こえると自分の事かと緊張し、
靴音が自分の部屋の前を通り過ぎると
ホッとして力が抜けると書いた手記を読んだ事があります。
また、そうした恐怖のないのが年末年始だとも書いていました。
死刑囚の人たちは、少しは穏やかに年末年始を過ごすのかも知れません。
【今日の一句】
汚すやつ ご飯もおかずも ぽろぽろと
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