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2023年06月10日07:52

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やっちゃん回想録5 マクナマラの誤謬

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で話した自己欺瞞は、「今さえ気持ちがよければいい…」という心理です。

これは、失敗者にみられる普遍的な心理です。
たとえば、勉強そのもの。
効率の問題はともかく、勉強すればするほど勉強ができるようになるに決まっています。
しかし、勉強しない。
こういうのが社会に出てうまくいくはずがありません。
だから、学歴主義(正確にいうと偏差値主義)によって新入社員の採用が大きく作用される、学歴フィルターのようなものがあるということはよく理解できます。

ですが、「今さえ気持ちがよければいい…」わけですから、気に食わないことを言った人には全力で仕返しをする、さもなくば、立ち直れないほどへこむか。

ある、友人の国立大学の教授が、院生二人に「お前は…というところに欠けている」と指導したそうです。見込みがあるから指導したと。しかし、その二人はノイローゼになったそうです。

ことほど左様に、指導すればするほど、評判が悪くなります。
そういう中で、自分は本当によくやった。
ウソは教えなかったからと思います。

また、「気持ちいいということと、成果が上がることは異なる」と何度も言ってきたからです。
そして、さらに首にもならなかったからです。

講師アンケートというものがありますが、あれは、マクナマラの誤謬以外の何ものでもありません。

マクナマラとは、
ベトナム戦争当時の国務大臣です。秀才として有名だった人です。
マクナマラは「アメリカ兵の死亡数と敵兵の死亡数の比率」に着目し、「アメリカ兵の死者数よりも多く敵兵が死亡している限り、軍は勝利への道を進んでいる」と判断しました。(アメリカ兵の数は敵兵よりも多いですから、数学的にはこれは成立します)
ところが、国際世論と国内の反戦運動によって、アメリカは敗北しました。
一般に「定量的観測のみに基づいて決断を下し、他の要素を無視すること」による失敗をマクナマラの誤謬と言います。

同様に、「他と共通点が多い紛らわしい選択肢が正解」「<しかし>の後に答えがある」などは、短期的にはいいアンケートを取れるでしょうが、ベトナムに原爆落とすのと同じです。だから、代々木ゼミナールさんは、全盛期の1/4以下の校舎になってしまいました。

長期的には、害悪となります。
この問題は、何も、大手予備校だけではありません。教育界全体を、いや、社会全体を蝕む病理と言っていいでしょう。

もっとも、
ぷりぷり威張って管理職の受けがいいだけの、頭も意識も遅れている教員が、「オレが本当の教育者だ」などと信じ込んでいるケース、こういう公立にありがちの教員を撲滅した功績は大きいですが。

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