ベラルーシのノーベル賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチによるノンフィクション「戦争は女の顔をしていない」を原案に、第2次世界大戦後のソ連(現ロシア)で生きる2人の女性の運命を描き、第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門で監督賞と国際批評家連盟賞を受賞した人間ドラマ。第2次世界大戦に女性兵士として従軍したイーヤは、終戦直後の1945年、荒廃したレニングラード (現サンクトペテルブルク)の街の病院で、PTSDを抱えながら看護師として働いていた。しかし、ある日、PTSDによる発作のせいで面倒をみていた子どもを死なせてしまう。そこに子どもの母親で戦友でもあるマーシャが戦地から帰還。彼女もまた、イーヤと同じように心に大きな傷を抱えていた。心身ともにボロボロになった2人の元女性兵士は、なんとか自分たちの生活を再建しようとし、そのための道のりの先に希望を見いだすが……。監督は、巨匠アレクサンドル・ソクーロフの下で映画制作を学んだ新鋭カンテミール・バラーゴフ。主演はともに新人のビクトリア・ミロシニチェンコとバシリサ・ペレリギナ。(映画.comより)
<2022年7月17日 劇場鑑賞>
話題の原作は読んでません。本屋さんでたくさん平積みされてるなぁと思いつつ・・・。今回、映画を先に見てしまったわけですが、やはり原作を読んでいたほうがよかったかな、と思いました。本のほうは、たくさんの女性の証言を集めた実録ノンフィクションだと聞いているのですが、映画は主人公を二人の女性に絞って話が進んでいきます。冒頭から、戦争によるPTSDの発作を起こしているイーヤの画像。言葉で説明されてゆくのですが、最初は戸惑います。その発作が原因で、育てている小さな子供の命を奪うことになったり、その後戦友で子供の母親だったマーシャも帰国して一緒に時間を過ごすのですが、彼女たちがどれだけ戦場で過酷な戦いを強いられたのか、またどれだけの思いをしたのか、ということがまったく描かれず、帰国してから看護師として働く日常が淡々と(内容は重かったりするが)描かれるだけなので、なんの話なのかがわかりづらい。それまでのことを理解していることが大前提になっているのかも。
裕福な家庭の恋人ができたマーシャに、恋人の母親(美人医師)が戦場について質問する場面があるのですが、母親は最初から偏見を持っていたようで、それを見越したマーシャが「えぇ、戦場では慰安婦でした。私は有能でした。きちんとお金になる相手を選んでましたから。指名も多かったので、稼ぎも良かったのです」などと、あまりにスラスラ答えるので、私は「え?そうだったのかな」と一瞬真に受けてしまいました。でも、そんなはずはないのです。それだけ戦場帰りの女は偏見の目で見られる、ということを言いたかったのだと思うのですが、戦っている場面がそもそもないし、狙撃手だったのかなんだったのかもほとんど触れられないので(1回言及されてたかも)、本当の話かと一瞬戸惑いました。
無理してでも子供を作ろうとする場面も痛々しくて、こんな状況で励める人って、どういう神経?とも思ってしまったし、なんかわかりづらい映画でした。やっぱり原作本を読んでおくべきでした。これからでも読みます。
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