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2022年04月21日16:04

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オートクチュール(Haute couture)

 フランスのラグジュアリーブランド「ディオール」のアトリエを舞台に、世代も境遇も異なる2人の女性の人生が交差する様子を描いたヒューマンドラマ。ディオールのオートクチュール部門でアトリエ責任者を務める孤高のお針子エステルは、次のコレクションを最後に引退することを決めていた。準備に追われていたある朝、エステルは地下鉄で若い女性にハンドバッグをひったくられる。その犯人ジャドの滑らかに動く指にドレスを縫い上げる才能を直感したエステルは、彼女を警察へ突き出す代わりに見習いとしてアトリエに迎え入れる。反発しあいながらも、時には母娘のように、そして親友のように、美を生み出す繊細な技術をジャドに授けていくエステルだったが……。「たかが世界の終わり」のナタリー・バイがエステル、「パピチャ 未来へのランウェイ」のリナ・クードリがジャドを演じた。ディオール専属クチュリエール監修のもと、ディオール・ヘリテージに保管されていた幻のドレスや貴重なスケッチ画などが登場。(映画.comより)







<2022年4月17日 劇場鑑賞>

 ナタリー・バイが好きです。割と若い頃から見て来ました。「たかが世界の終わり」では、少し疲れて老け込んだ感じの役柄で、「あぁ歳を取ったな」って思ってしまっていたのですが、今作は一転、仕事が好きで生き生きと働き、成功してきた女性エステルを演じていて、従来の魅力的で美しいナタリーを見ることができました。うれしかったです。

 もうすぐ引退するエステルは、才能も実力もありますが、娘とはうまくいかずに疎遠になっています。そんな時、路上でひったくりに遭い、結果的に、団地に住む移民の子ジャドと知りあいます。一流メゾンに勤めるエステルと違い、粗野で下品な物言いのジャド。何に対してもすぐ喧嘩腰で、せっかく若くて健康なのに、その才能を無駄にしています。でも、プロの目には”お針子に向く手”というのがわかるのですね。早速ジャドをスカウトするエステル。しかしながら、育ちと環境の悪さというのは、一朝一夕では変わりません。このへんは、少し前に見た「レ・ミゼラブル」(「あゝ無情」ではない)を思い出しました。団地で育つ無数の子供たち。でも、どんなに環境が悪くても頭の良さまで奪うものではありません。ラストの”子供たちによる総攻撃”には本当に驚かされました。その才能に脱帽です。

 さて、話がそれましたが、ジャドがまさにこんな感じの子だったのです。でも、最初こそ彼女が違う世界に引っ張られて行くことに反発した姉妹も、やっぱりいい子だし、ぐずぐず甘えてばかりいた病気の母親も、娘の言い分を理解するようになります。根底にあるのは、やっぱり愛情なのでしょうね。表層がどんなに乱暴だったとしても。

 素敵な”女装さん”も登場します。個人的には彼(彼女?)が一番好きでした。ああいうお友達、欲しいな。私じゃダメかな。そうそう、お針子のエステルは、アトリエでもすごいピンヒールを履いています。さすがディオール!動きにくいとか、言わないのね。

 紆余曲折を経て、成功してゆく彼女たち。現実は、そんなことあり得ないのかもしれないけれど(いや、フランスでは普通なのかもしれんが)、映画ですから、やっぱり見ていて安心します。短気を起こさずに成功していってね、ジャド。ところで、ジャド役の女優さん、どこかで見たと思ったら、「フレンチ・ディスパッチ」でティモシー・シャラメ君と行動を共にしていた女子大生(社会人って設定だったかもしれない)の子だ!印象深い顔立ちですね。これからの活躍に期待しています。
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