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2020年01月11日15:22

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ジョーカー(Joker)

 「バットマン」の悪役として広く知られるジョーカーの誕生秘話を、ホアキン・フェニックス主演&トッド・フィリップス監督で映画化。道化師のメイクを施し、恐るべき狂気で人々を恐怖に陥れる悪のカリスマが、いかにして誕生したのか。原作のDCコミックスにはない映画オリジナルのストーリーで描く。「どんな時でも笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、大都会で大道芸人として生きるアーサー。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたはずのひとりの男は、やがて狂気あふれる悪へと変貌していく。これまでジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレット・レトが演じてきたジョーカーを、「ザ・マスター」のホアキン・フェニックスが新たに演じ、名優ロバート・デ・ニーロが共演。「ハングオーバー!」シリーズなどコメディ作品で手腕を発揮してきたトッド・フィリップスがメガホンをとった。第79回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、DCコミックスの映画化作品としては史上初めて、最高賞の金獅子賞を受賞した。(映画.comより)







 よくできてました〜。このお話が全くのオリジナルだということが信じられません。よくこんなにうまく整合性のとれたお話を仕上げましたね。監督、天才なんじゃないでしょうか(笑)。また、ホアキンもうまい!うますぎる!名を残す人って、凡人じゃないということを改めて認識しました。

 貧乏な(言葉悪くてごめんなさい)おうちの気弱な青年がジョーカーとなる前のお話。したがって、バットマンことブルース・ウェインは「it」を想起させるような少年で、執事のアルフレッドもまだ若い青年です。私はぼぅっとしていてここに気づくのが遅れたので、終わりのほうになってから「あ!アルフレッドか!」とひらめきました。遅い。最初から認識できたほうが楽しめると思います。

 社会は、この間見た「家族を想うとき」でもそう思ったけれど、悪いこともせずに一生懸命がんばってる一般人に冷たいのね。どうあがいても「なんでそうなる」という仕打ちしか返って来ないことが多くて、これはひとえに皆が”社会的地位が低い人をさげすむ”という文化が根付いているからだと思うんだけど、例えばホアキンがお店の看板をもって立つアルバイトをしていると、不良グループに叩きのめされて(彼らは憂さ晴らしだったか、ポケットの金くらいは取ったのか、もう覚えてないけど)血だらけになったホアキンはどう見ても被害者だと思うんだけど、現実は、労災が認められないうえに「看板の弁償」と言われたりする。これは前出の「家族を・・・」でもそうだし、今の日本でもそうだと思うんだけど、”一人親方”とか言われて、親企業が絶対に損をしないように、とにかく自分たちの利益だけは確保して、働いている奴のことまで知らん、という、いつからこんな制度が出てきたのかよくわからない制度のせいだとも思うわけです。もちろん、劣悪な労働環境というのは昔からあっただろうけれど。

 それで、それにもめげずに立ち上がれる人と、病んでいく人、おかしな方向に自立してゆく人、いろいろ出てくると思うんだけど、ホアキンはおかしな方向に自立しちゃったわけです。それは母親の影響もあるかもしれません。彼女の主張が「妄想だ」と一蹴されるシーンもあるのですが、詳しく描かれないので、私は「本当なのかも」と少し思っています。でも、社会では「気違い」だとして排除されるわけです。そんなこんなで、本当は優しかった青年が悪の権化になってゆく様子がうまく描かれます。まぁ本人も狂っちゃうだけの”芽”を持っていたのかもですけどね。

 ラストシーンはすごかったですね。思わず続編を期待しました。いや、わからないですけどね。ちなみに、日本では時期を同じくして「it」続編が公開されていたのですが、ピエロになるホアキンが、赤い風船をブルース少年に手渡すシーンがあって、そのまんま「it」みたいでした。まさか話が絡んでくる??アメリカでは「風船はふつう赤」なだけかもしれないのですが(笑)。

 ともかく、バットマンが好きなら絶対に楽しめる作品です。おすすめ〜。

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