はっきり言おう。私や私の会社も含めて、これは「日本の悪い癖」以外のなにものでもない。
なにが「ものづくり大国」だ、なにが「科学技術立国」だ。
肝心の土台を抜きにして世界一の高層建築を作って、成功するわけはない。
「誉」は中島飛行機が1940年代に開発し始めた航空機用発動機(エンジン)だ。が、世界一の性能を狙ったものの、工作技術、材料、燃料などの問題でトラブルだらけ、あまり役に立たなかった。
前間孝則氏は著書の中で、技術や材料、燃料はたしかに原因ではあるが、もっと根本的な原因を我々読者に突き付けている。
「自分たちのもっている技術、素材、人材などについて過信していたからだ」と(これは私の見解であり、同書を読んだ人全員がそう思うかどうかは保証の限りではない)。
いわば、状況分析にのっとった戦略と戦術の混同・欠如である。
例はいくらでもあげられる。
・シグマ計画(シグマプロジェクト)
・半導体事業
・家電製造
・太陽電池関連研究開発
・・・他にもいくらでもある。
ジャパンディスプレイもその例そのものだ。世界でどんなディスプレイが、いつ、どれだけ必要とされるか、他の競合メーカーはどういう戦略・戦術をとっているかの分析、そして自分たちの技術、材料の入手、製造コストなどなど、すべてを冷静に調査し、解析した上で、戦略(目標)と戦術(手段)を講じなければならないのだが・・・日本の技術は世界一!という自惚れはなかったか?いいものを作れば売れると思い込んでいなかったか?競合メーカーの製品を子細にチェックしていたか。「天の声」がものごとを決めていなかったか。
土台となる日本の技術、日本人の技能をかえりみず、無理に「世界一」を目指していなかったか。世界一を目指すなら、確実・着実な道を選ばなければならないのに、近道をしようとしていなかったか。
今、日本で「こんなものが欲しいけど売っていない。だから作ろう」と思う人はどれだけいるだろうか。作るにしても「素材」が日本で手に入るだろうか。
通販ではいろんなものが買えるが、その多くは日本製ではない。アナログ電子回路屋の私も日本製のデバイスを選ぶことは大幅に減った。はっきりいって、いつ製造中止になるかわからないデバイスを製品に使うことはできないのだ。
それならば、中国の通販で探したほうが品種も多く、値段も安く、品質も悪くない。
1回作って終わり、とするようなものなら、そのほうがよかったりする。
今の日本人は英語(いまやほとんどの技術文書は英語か中国語だ)を読もうとはしない。数学に「どんな使い道があるのか」を理解できていない。かつて日本がたどってきた失敗の歴史を知ろうとしていない。
それでは「世界一」になれるわけはない。一瞬なら世界一になることはできても、すぐに追いつかれ、追い越され、買収され、崩壊する。
安倍が悪い、税金の無駄遣いだ!と騒ぐのは簡単だ。
が、それは「失敗の本質」を見失わせ、責任と反省を他者に押し付け、同じような失敗を繰り返す「原因」にもなる。
善悪の問題に「矮小化」するのは誤りだし、マスコミに判断をゆだねてはいけない。
自戒を込めて、日記にしておこう。といいつつ、自分でも「失敗の本質」を飲み込めるかどうか・・・それほど自信があるわけではない。
■安倍政権が公的資金投入した「日の丸国策企業」が中国台湾企業傘下に!“アベノミクス失敗隠し”が歪めた経営
(リテラ - 04月23日 23:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=209&from=diary&id=5593941
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