昨夜、アメリカのトランプ大統領は、
6月12日に予定されていた米朝首脳会談を中止すると発表し、
金正恩委員長に書簡を送ったとのニュースがありました。
突然の事に驚いた方も多いかも知れませんね。
平昌冬季オリンピック以降、急速に朝鮮半島情勢が動きました。
特に、米朝首脳会談が予定されるに至った事は、誰も予想出来なかったような気がします。
しかし、ここのところ、北朝鮮から発せられるメッセージは、
米朝の対立が激しかった頃に戻ったような感じがしていました。
こうした流れに変わったのは、
5月7・8日に開催された中朝首脳会談が大連で開かれてからの事です。
その1か月半ほど前の3月27・28日には、
金正恩委員長は、中国を訪問し習近平主席と会談しています。
外交上の表敬はこれで終わったような気がしますので、
5月の会談は、習主席に呼びつけられたように感じました。
多分、そこで北朝鮮に対し、何らかの指示があったような感じがします。
ご存知の通り、まだ朝鮮戦争は終わっていません。
今回の米朝首脳会談によって、戦争終結が決まれば、
在韓米軍の縮小もしくは撤退までも考えられますので、
中国にとっても悪い話ではないと思っていました。
3月時点では、中国も南北融和を歓迎していたような気がしますが、
それが変わったとすると、米中の貿易摩擦が影響しているのかも知れません。
トランプ大統領は3月22日、
知的財産権の侵害を理由に総額500億ドル規模の対中関税引き上げ方針を決めました。
それとは別に、中国産の鉄鋼とアルミニウムにも高関税を課しています。
中国は4月2日、アメリカ産の豚肉やワインなどに
最大25%の報復関税を上乗せして対抗しました。
本格的な米中貿易戦争に突入するかと思われましたが、
アメリカのムニューシン財務長官が米中通商協議後の5月21日、
対中関税引き上げを保留する考えを表明し、貿易戦争は一時休戦になっています。
今回のトランプ大統領の表明を受けて、
北朝鮮の金桂冠第1外務次官が、
首脳会談中止が突然発表されたことは北朝鮮にとって予想外であり、
極めて遺憾だと言わざるを得ないとした上で、
北朝鮮としては問題解決のため、いつ、いかなる形ででも
直接会談する意向があることを改めて米側に伝える、との声明を出しています。
トランプ大統領の意志の表明は、
豊渓里の核実験場の坑道や観測施設を爆破した直後に出されています。
北朝鮮は騙されたと、もっと過激な反応をするかと思いましたが、意外と冷静でしたね。
今後、どのような展開になるかよく分かりません。
少なくても、中国の指示によって、米朝首脳会談が中止になったとすると、
中国は北朝鮮への支援を強化するような気がします。
トランプ大統領も書簡の中では、
「この最も重要な首脳会談について考え直すことがあったら、
遠慮せずに私に電話するか手紙を書いてほしい」と記し、
北朝鮮の対応次第では会談開催への含みをもたせています。
アメリカは、これまでの圧力一辺倒を続けるでしょうか?
韓国は、趙明均統一相が、文大統領と北朝鮮の金委員長が先月署名した、
南北関係の強化と朝鮮半島の非核化を掲げている板門店宣言を履行していくと
表明しています。
ある意味、米朝首脳会談は突然浮かび上がった想定外の出来事だったかも知れません。
それが元に戻った事になる訳ですから、
両国の話し合いによる緊張緩和が進めば良いと思います。
韓国と北朝鮮は、同じ民族が大国の思惑によって分断され、
それが今もなお続いています。
今後どのような情勢になるか分かりませんが、
大国の思惑に左右されずに、南北融和が進めば良いと思っています。
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