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2017年12月09日10:05

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広小路と石膏ボード

都心の住宅密集地に住んでいる身としては、他人事ではありません。
関東大震災にしても、地震による直接の被害より、正午に起こったから炊事中の家が多く、火災の被害の方が大きかったといいます。

行政も手をこまねいているわけではありません。
昔の広小路と同様に、空き家を買い、小公園や防火用品を置くスペースにしています。
住宅地を虫食い状にして、延焼を防ぐ方法です。

江戸時代の火消しも、主な仕事は、延焼を防ぐための家屋の取り壊しでした。だからこそ、荒くれものを束ねる親分のイメージがあり、ヤクザや女郎と同じ、寄り親寄り子の制度が取られていました。
(寄り親寄り子は、擬制的な親子関係です。ヤクザの長は「親分」、娼館の女将は「お母さん」。これらは、戦国時代の武田信玄の軍制を江戸幕府が参考にし、民間に広まったものです。
徳川氏にも同じような組織がありましたが、より洗練させたものに作り替えました。
相互扶助、連帯責任、手下の動員、利益の実情にあった配分、指揮服従の系統の徹底など、軍や軍に似た動きをしなければいけない組織に馴染みやすいシステムです)

今は消防は公務員です。野蛮な遺制のように思われますが、町内に町火消が置かれていたということは、専門家の指示に従って、家を作り、有事の際は避難したことを意味します。

実際問題、江戸時代よりも、我々の防災意識は、はるかに劣っています。
江戸時代は、大八車を引き出して家財道具を積んで避難したものは、死罪でした。他の人が逃げ遅れるからです。
ところが、東京で火災が起こると、人も車も野次馬が集まります。
地域の一員であるとか、市民であるとかの自覚が薄らいでいます。

防災についての知識も不十分です。
たとえば、石膏ボードには、強い耐火能力があります。我が家は二重に貼っていますが、一重でも、数時間は持ちます。避難は間違いなく可能になりますし、その時間の間に、焼け尽きてくれれば、延焼を免れます。

ところが、
近所の新築のアパートをみると、徹底的な工費の節約がなされ、最低限の燃えやすいベニヤ程度しか貼ってありません。
そういう家屋が増えると、震災の時にみんなが迷惑するのですが…

今回、犠牲になったお年寄りは、収入が少なく、防災どころか、一番安いアパートに住まざるを得なかった方でしょう。
お気の毒です。

ご冥福を心からお祈り申し上げます。



■木造アパートがほぼ全焼 2人が死亡 大阪・豊中
(朝日新聞デジタル - 12月08日 23:52)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4895892
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