自民党の竹下亘総務会長は昨日、岐阜市内で開かれた党支部パーティーの講演で、
天皇、皇后両陛下が国賓を迎えて開く宮中晩餐会について、
「(国賓の)パートナーが同性だった場合、私は(晩餐会への出席には)反対だ。
日本国の伝統には合わないと思う」と述べたと報じられています。
この発言を巡って、既にネット上では、色々な批判が出ていますし、
同じパーティーに出席していた野田聖子総務大臣は、
「多様性を重んじている人間としては、
どんな人も伸びやかに生きられる日本でありたいと。」と述べ、
竹下氏にやんわり異論を唱えたと報じられています。
僕は、同性愛は好きではありませんが、この発言は、やはり問題だと思います。
宮中晩餐会には同性愛者を出席させるべきではないとのニュアンスがあり、
性的な嗜好で人を差別するのは如何かと思います。
この発言の中に、日本国の伝統と言う言葉が出て来ます。
保守的な人が好んで使う言葉ですが、
どこまで日本の歴史について理解しているのかと思ってしまいます。
同性愛に関して言えば、日本は男色が盛んな国でした。
キリスト教やイスラム教では、同性愛については罪としていて、
厳しく否定して来ましたので、日本はむしろ特異な国だったかも知れません。
1549年に来日したフランシスコ・ザビエルは、
日本人を賞賛しながらも、許すことができない罪悪として男色を挙げていますし、
その後来日した宣教師たちも、男色が公然と行われている事に唖然としています。
江戸時代、幕府は風俗を乱す事から、何度か禁止しましたが、依然として続いていました。
明治時代になって、急速な欧化政策により、一時は刑罰を科して禁止しましたが、
刑法を制定した際には規定されませんでした。
竹下さんは講演で、また異性間の事実婚にも言及していて、
オランド前仏大統領が来日した際、
事実婚相手の女性を宮中晩餐会に伴ったことについて、
「奥さんではないパートナーだという女性が天皇、皇后両陛下と並んで座るわけだから、
どう対応しようかと宮内庁は悩んだ」と指摘しています。
奈良時代や平安時代から江戸時代まで、
天皇が人を招いて饗応する機会があったのかどうかは分かりません。
しかし、当時の社会情勢からすると夫婦を招く事などはなかったでしょうね。
ですから、天皇の晩餐会に夫婦で出席する事が始まったのは、
少なくても明治になってからのものだと思います。
先ほども書きましたが、保守系の人々は、
とかく日本の伝統とか、古来の美風とか言いますが、
そのような根拠のない情緒的な言葉に惑わされないようにしないといけないと思います。
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