「少年探偵団」Emil und die Detektive。1931・独Ufa・白黒35�弌�BD)。監:ゲルハルト・ランプレヒト。原:エーリッヒ・ケストナー『エミールと探偵たち』。脚:ビリー・ワイルダー、エメリック・プレスバーガー。撮:ウェルナー・ブランデス。音:アラン・グレイ。
出:ロルフ・ヴェンクハウス、ケーテ・ハーク、フリッツ・ラスプ、オルガ・エングル、インゲ・ラング、ルドルフ・ビーブラッハ、ハンス・ヨアヒム・シャウフス、ハンス・リヒター、ハンス・アルブレヒト・レーア、ヒューベルト・シュミッツ、ヴァルデマー・クプチク、ルドルフ・レッティンガー、マーティン・リケルト。
ケストナーの児童文学をワイルダーの脚本で映画化。文字では表し切れない映像の面白さテンコ盛り。原作は続編が書かれ(ただしナチ政権により発禁)、映像は欧州やディズニー、バングラディシュまで映画・舞台・テレビで何度もリメイクされ、現在最新版が撮影中。が、元祖である本作の輝きを超えられるか?
後の様々な作品でコピーされ、見覚えのあるアレ?と思う面白演出の数々に注目。独帝国は解体したもののワイマール共和国の先進国ぶりも見物。ミーレ社の家電や市中風景など歴史映像記録としても貴重。逆に鉄道シーンは撮影用に古い列車をチャーターしたと推測。飛行機は『ユンカースW.34』単発旅客機です。
直接本作内容とは関係無いものの無視しては成らないと私が思うのは、出演した男の子達は二次大戦中に丁度兵役年齢で多くが戦死した点です。主人公役ヴェンクハウスは『フォッケウルフFw200海洋哨戒機』乗員で撃墜され、本作の飛行機での故郷凱旋シーンと比較し思い起こすに涙を禁じ得ないですね。
「ろくでなし(悪い種子)」Mauvaise Graine。1934・仏ヌーヴェルコメルスィヤル・白黒35�弌�BD)。監:ビリー・ワイルダー、アレクサンダー・エスウェイ。脚:ヤン・ルスティグ、マックス・コルペット、クロード・アンドレ・ピュジェ。撮:ポール・コッテレット、モーリス・デラトル。
編:テレーズ・ソテロー。音:フランツ・ワックスマン、アラン・グレイ。出:ダニエル・ダリュー。ピエール・ミンガン、レイモン・ガル、ジャン・ウォール、ポール・エスコフィエ、ミシェル・デュラン、マウピ、Gヘリティエ、ポール・ヴェルサ、ジョルジュ・マルキン。
ナチからの迫害から逃れる為にドイツからフランスへ多数の映画関係者が逃れましたが、ワイルダーもその一人。しかもイキナリ監督を始めてやらされます。内容的には独時代の脚本同様、クライム映画でありながら愉快で明るい展開。自動車窃盗団が舞台であるため、小型車からバスまで各国のあらゆる乗用車が登場。
主人公の父が売却するのは当時最新の『ビュイック・シリーズ50コンバーチブル(米)』。連続盗難を行う高級車は『イスパノスイザ32CV(西)』『イソッタフラスキーニ・ティーポ8A(伊)』『ミネルバ30CV(白)』『GMラサール(米)』。勿論、シトロエン、プジョー、ルノーといった仏車
を中心にフィアットやダッジの大衆車・商用車が多数登場。アジトのトラックは『フォードAA』、クラッシクカーは『ド・ディオン・ブートン8CV』。主人公の愛車は、やはり当時最新の『スチュードベーカー・プレジデント』で、楕円型の前照灯(2バルブ?)と仏植民地ナンバーを付けてるのが超気に成ります。
仏各地のロケ風景も見物。マルセイユに向かう桟道状アーチ橋が連続する道路は『レスタック海岸通り(国道568号)』、立体交差する見事な石造アーチ橋はコート・ブルー線の『コルビエール鉄道高架橋』(1915:ポール・セジュルネ)で、現在も同じ風景である事がGoogleストリートビューで確認出来ます。
「男の魂」UNDER PRESSURE。1935・フォックス・白黒35�弌�BD)。監:ラオール・ウォルシュ。原:ボーデン・チェイス、エドワードJドハティ『East River』。脚:レスター・コール、ノエル・ピアース、ビリー・ワイルダー(ノンクレジット)。
撮:ハル・モーア、Lウイリアム・オコンネル。編:ロバート・ビショフ。出:エドマンド・ロウ、ヴィクター・マクラグレン、フローレンス・ライス、マージョリー・ランボー、チャールズ・ビックフォード、シーグフリード・ルーマン、ロジャー・イムホフ、ジェームズ・ドンラン、ワーナー・リッチモンド。
原作は『ホランド・トンネル』での実体験を基にしています。ワイルダーはナチの迫害を逃れ渡米したばかりで、丁度本作舞台のロングアイランドに住んでおり脚本補で参加。夏に観るには暑苦し過ぎる漢の内容ですが、機械カッターがまだなく手掘りのグレートヘッド式シールドマシンにも注目。
「囁きの木陰」Arise, My Love。1940・パラマウント・白黒35�弌�BD)。監:ミッチェル・ライゼン。原:ベンジャミン・グレイザー、ジョンSトルディ。脚:チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー。撮:チャールズ・ラングJr。音:ヴィクター・ヤング、フランツ・グローテ。
出:レイ・ミランド、クローデット・コルベール、ウォルター・エイブル、デニス・オキーフ、ジョージ・ザッコ、パウラ・ベッセリー、フランク・プーリア、エスター・デール、ポール・レイサック、アン・コーディ、スタンリー・ローガン、ライオネル・ペイプ、オーブリー・マザー、クリフ・ナザロ。
スペイン内戦〜第二次大戦勃発の間を現実と平行して描く戦時特派員もの。主人公のモデルは西内戦の義勇兵パイロット、ハロルド・エドワード・ダールで、記者役はその妻で歌手のエディス・ロジャースと、ジャーナリストのマーサ・ゲルホーンを合体させたキャラクターのようです。
現実と平行撮影だけに脚本の変更は度々行われ、最初にUボートに撃沈された旅客船『SSアセニア号事件』も後から盛り込まれたもの。仏降伏〜独軍のパリ入場は実際の映像で演技では出ない生の市民の表情に注目。これで米国が参戦しない訳がありません。飛行機は『ボーイング247』や『ステイソンSM-6000』。
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