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2026年07月01日22:50

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日本に合わない野菜たち

岡本 よりたか

「日本に合わない野菜たち」
僕はよく言うのだけど、今僕らが食べている野菜の多くは、日本の気候に合っていない。
気候に合わない野菜を食べ続けることは、あまり健康とは言えないという話もある。
どの野菜が気候に合っていないのかが気になるところだとは思うが、その前に、元々、日本人は何を食べていたのかを知ってほしい。

今から200年前の野菜と言えば、大根、里芋、長芋などの根菜類と、ネギや菜葉類の葉野菜だった。
つまり、トマト、ピーマン、白菜、キャベツ、レタス、玉ねぎなどは食べられていない。
キュウリやナスは食べられていたが、今のような夏野菜ではなく、秋口の野菜だった。
もっと前に遡ってみると、ほとんどが根菜と芋で、あとはネギや生姜や紫蘇や、ウリ科でいうとマクワウリである。
で、ここでよく考えて欲しいのだけど、日本人が昔から食べてきた野菜は、どの野菜も苗作りをしなくて良い野菜ばかりである。

もうお分かりかと思うが、日本の気候に合わない野菜とは、苗を作らないと栽培できない野菜のことである。
逆に言うと、日本の気候に合わないからこそ、苗作りの技術を磨いてきたわけだ。
高温のビニールハウスで苗の栽培を試みたり、真夏に日陰を作って日焼けしないように苗を作ってみたり。
つまり、今、夏野菜の主流であるトマト、ピーマン、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、そして秋野菜の白菜、キャベツ、ブロッコリーは、日本の気候に合わない野菜なのである。
ナスとて夏にはなかなか食べられないからこそ、秋茄子があり、キュウリも成熟が遅いからこそ、黄色いウリ(黄瓜)という別名もついた。

では、お米はどうなんだという話がある。
お米も苗を作るのは確かだ。
しかし、決定的な違いがある。
お米の苗はビニールハウスで作らなくても、十分に育つ。
お米の苗を育てる最大の理由は、「雑草に勝たせる」ためであり、つまりは単なる栽培技術である。

いったい何故こうなって来たかと言えば、おそらく日本の食卓が西洋に侵略されて来たからだろうと思う。
鎖国的な日本の食卓はすでに消えてしまったというわけだ。
先日、仲間と共に小麦の刈り取りを終わらせたのだけど、小麦も年間雨量1500mm以下の地域じゃないと、収穫期と長雨が重なり、カビが発生し、下手をすれば立ったまま発芽(穂発芽)してしまい、食用には厳しいものとなる。
つまり、小麦も日本の気候に合っているとは言い切れない。
でも醤油って小麦を半量使うし、日本の古くからの調味料だよなと気がつく。
うどんだって長く食べられてきたはずだ。

そこで、日本人は知恵を働かせた。
例えば、排水のための溝作り。
高畝による乾燥した土作り。そして播種を秋の乾燥時にして、出来るだけ早く収穫できる早稲の品種を生み出していく。
そう言う意味で、気候に合わなくても、日本人たちは、努力と知恵で解決してきたと言うことでもある。
気候に合わなくても、なんとか栽培してきた古き日本人たちに、敬意を払わなけれはならない。
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