mixiユーザー(id:68803308)

2026年04月24日23:56

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戻らない場所の記憶


今日は、ふと子供のころのことを思い出した。
あの頃は、学校から帰るとランドセルを放り投げて、気がつけば外にいた。
夕方の空が少しずつ色を変えていくのを横目に、時間を忘れて遊んでいた。 

よく行った用水路では、ザリガニ釣りに夢中だった。
割りばしにタコ糸を結び、先に食パンのかけらをつけただけの簡単な道具。
それでも、水面の下で赤い影が動くたびに胸が高鳴った。
そっと糸を引き上げる瞬間の緊張と、姿を現したザリガニに思わず声を上げたあの感覚は、今でもどこかに残っている。 

友達が集まると、よく缶蹴りをして楽しんだ。
最近の子もやっているのだろうか。
夕暮れの空き地に置かれた一本の缶。
その周りを鬼が落ち着かない様子で行ったり来たりしている。 

私たちは物陰に身を潜め、鬼の視線が外れた一瞬を狙って息をひそめた。
捕まった友達は缶のそばで悔しそうにしゃがみ込み、こちらをじっと見つめている。
助けを待っているのが伝わってくる。

 鬼が少し離れた瞬間、私は地面を蹴って飛び出し、思い切り缶を蹴り上げた。
金属音が夕暮れに響き渡り、缶が転がっていく。
その音を合図に、牢屋にいた仲間が一斉に走り出し、鬼が慌てて追いかける。
あの瞬間の胸が張り裂けそうなほどのスリルは、今思い返しても鮮やかだ。 

だるまさんが転んだでも夢中になってよく遊んだ。
「だるまさんが…転んだ!」の声に合わせて必死に体を止めた。
動いたかどうかで真剣に言い合ったり、少しでも近づこうとして変な姿勢になったり、あの頃の私たちは、ただ遊ぶことに全力だった。 

気づけば、あの空き地は駐車場になり、車が静かに並ぶだけの場所になっていた。
かつて走り回った土の匂いも、夕暮れに伸びた影が揺れていたあの広さも、もうどこにも残っていない。 

用水路もコンクリートで固められ、覗き込むと水草が揺れていた景色も、ザリガニが隠れていた泥の匂いも消えてしまった。 

一緒に遊んだ友達の顔も、声も、少しずつ輪郭が薄れていく。 

あの頃の自分が感じていた小さな勇気やときめきを、今の私たちはどこかに置き忘れてはいないだろうか。
たまには、その記憶にそっと手を伸ばしてみてもいいのかもしれない。

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