実家帰省道中のこと。
車のメーターパネルに、給油ランプが点灯した。
目的地まではあと30キロ。山を越えるルートだ。
私はそのオレンジ色の光を見た瞬間、最寄りのガソリンスタンドを探し始める。
「ここで入れとかんと、山の中で止まったら最悪やろ」と思いながら。
そこへ助手席の妻が、ガソリンスタンドを探す私に気づき燃料計を見て眉をひそめる。
「なんで今探してんの?まだ1メモリ分は走れるやん、大丈夫やって。」
私は“メモリが半分切ったらソワソワ派”。一方の妻は“ランプがついてからが本番派”。
この違いが、車内の空気をじわじわと冷やしていく。
私は「いや、山道は燃費落ちるし、当分スタンドないで、止まったら押せよ…」と小声で返すが、妻は“心配性すぎる運転席のうるさいナビ”として扱ってくる。
どうやら夫婦の平和のためには、“給油のタイミング”も妻が
「さすがにやばいかな」とつぶやくのを待つのが正解らしい。
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