mixiユーザー(id:1417947)

2025年08月24日19:24

30 view

極楽征夷大将軍・・・

 先日、2段組の本を読み始めたと書きましたが、
 それは垣根涼介さんの「極楽征夷大将軍」でした。
 ご存知の方も多いかと思いますが、2023年の第169回直木賞の受賞作です。
 2段組549ページの大作で、読むのに少し時間が掛かりましたが、
 面白いので、サクサクと読めました。
 極楽征夷大将軍とは足利尊氏の事で、 
 尊氏と弟の直義、家宰の高師直の3人を描いた歴史小説です。
 鎌倉幕府最後の執権である赤橋守時や
 後醍醐天皇や楠木正成・新田義貞・赤松円心等の人物も描かれています。
 尊氏は極楽とんぼの能天気な人物として描かれ、
 それを弟の直義や家宰の高師直が支え、征夷大将軍になるのですが、
 その後直義と師直とが対立し、観応の擾乱に至るまでが描かれています。
 それが史実かどうかは別として、
 分かりづらい室町幕府の成立の過程が、上手く描かれていると思いました。

 垣根さんは、好きな作家の一人です。
 最初は、「ヒートアイランド」などのハードボイルド系の作品が多かったです。
 ブラジルの移民の後衛を描いた「ワイルド・ソウル」も良い作品だと思い、
 ブラジルの日系2世の女性に奨めた事があります。
 「君たちに明日はない」のシリーズは、リストラ代行業を描いた軽妙な連作短編です。

 そうした現代の作品が多かった垣根さんが、
 「光秀の定理」、「信長の原理」と言う歴史小説を著しました。
 思わぬ視点から描かれていて、とても面白かったですし、
 「室町無頼」は、室町時代の都の様子が描かれています。
 そうした創作の流れを踏まえての「極楽征夷大将軍」なのでしょう。
 史実を丹念に踏まえて、想像を広げた面白い作品になっていました。

 以前の日記の繰り返しになりますが、
 この作品、直木賞を受賞してから読みたいと思いましたが、
 図書館で手にしたら2段組だったので敬遠していました。
 拡大鏡のお陰で、無事に読めて、良かったです。


【今日の一句】
 中身無し 俺の財布は いつも空 


4 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年08月>
日 月 火 水 木 金 土
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る