mixiユーザー(id:39816565)

2025年04月24日15:58

46 view

太陽と桃の歌(Alcarras)

 2017年の長編デビュー作「悲しみに、こんにちは」で世界的に高く評価されたスペインのカルラ・シモン監督が、カタルーニャで桃農園を営む大家族の最後の夏を描き、2022年・第72回ベルリン国際映画祭で最高賞にあたる金熊賞に輝いたヒューマンドラマ。

スペインのカタルーニャで、3世代にわたる大家族で桃農園を営んでいるソレ家。例年通り収穫を迎えようとしていた矢先、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう通達される。桃の木を伐採して、その場所にソーラーパネルを敷き詰めるというのだ。頑固者の父は激怒するが、母と妹夫婦はパネルの管理をすれば楽に稼げるという話に心を動かされる。賭け事でお金を稼ごうとする祖父、取り付く島のない父、資金稼ぎに畑の片隅で大麻栽培を始める長男など、それぞれの方法で桃園の危機をどうにかしようとする彼らだったが、やがて大げんかに発展。家族の関係に大きな亀裂が入ったまま、最後の収穫が始まる。(映画.comより)





<2025年1月3日 劇場鑑賞>

 珍しい映画が田舎に降りて来てるなぁと思って鑑賞。映画は普遍的なお話で、少し悲しくはありますが「そうよなぁ」と思えることばかりでした。

 スペインの田舎で代々農園を営んできたソレ家。大規模に桃を収穫して売って来ました。しかし、地主が「ここの桃の木を切ってソーラーパネルを建てるんだ。ついては今年限りで明け渡してくれないか」ということでした。まさに寝耳に水。農業しか知らない家族は戸惑います。しかし、地主も昔からの付き合い。ただ出て行けと言うのではなく、ソーラーパネルの管理をしてくれれば報酬を払う、とのことでした。時代は移ろうもの。「じゃそれでいいじゃないか」と言う人、「そんな勝手なことが許されるはずはない!」と憤る人。色々です。この土地は祖父の代からの契約があるはずだと父が詰め寄っても、おじいちゃんだって「そんなものはその時の口約束だ。書類なんてないし、昔からそれでやって来た」と言うばかりです。これは、日本でもそうですよね。田舎の方へ行けば、祖父の代から、いやもっと前から、口約束で成り立ってきたことはたくさんありますよね。そんなこと、今言っても仕方がないんですよね。

 ということで、家族の考えはバラバラです。若い人はもちろん、他に生き方がないか模索しますし、行き場のない老人は見て見ないふりを決め込んだりします。そんな中、父は頑固に農園を守ろうとし、家族と意見が合わないと意固地になり、自分が皆を導いて立て直そうとするものですから、ますます頑固になり、見ていてかわいそうなほど孤立してゆきます。それに腹が立つからまた怒り散らす、という悪循環にどんどんのめり込む構図です。

 結局、時代に逆らうことはできないのです。ソーラーパネルにも一長一短あります。壊れても稼働し続けるとか、いろいろな弊害も聞きます。稼げてみんな万歳、と言うわけにはいかないでしょう。皆が平和に、今まで通りに農園でゆっくり暮らせたら一番いいのでしょうが、世界は変わります。何がいいかなんて、誰にもわからない。そんなことを深く考えさせられた映画でした。
4 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2025年04月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

最近の日記