いしだあゆみさん、甲状腺機能低下症で死去 76歳【報告全文】
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『ブルーライトヨコハマ』
コミュニケーションの演習で、使います。流行歌と一般常識がどういう関係になるかを示すためです。女子大生たちが「「あなたと二人、幸せよ」なんて、言わないよね」などと反応を示し、こちらがなるほどと思ったり。
流行の作り出すものと、その本質。
トレンド、社会風潮の半歩先を行くこと 禁忌が原動力になること ……
同じご当地ソングの『港のヨーコヨコハマヨコスカ』と比較すると、1970年前後の常識の変化は、驚くべきことです。
かたや、親から許しが出なかったカップルが心中したり、東大に落ちた受験生が自殺したりが当たり前で、かたや、家出した女性が、子猫と一緒に夜の街を転々とするのがありふれた時代になったという…大変な変化です。
作詞家やプロデューサーがこの『ブルーライトヨコハマ』の世界を作ったとしても、歌えるのは、いしだあゆみ さんだけだと思います。
今から聞いても、その女の人はどういう人なのか、わかりません。
容姿はかわいらしい少女。ろうたけた大人の女の声
その何とも言えない、無人称性(どこにもいない誰か)が、この歌の魅力です。
また、舞台の設定も素晴らしい。
港の見える丘公園
近くには山の手の高級住宅街、フェリス女学院、横浜雙葉などの名門女子高がある。北を見ると男の子たちが田舎から集団就職をしてくる、川崎の工業地帯の光が見えます。
いったいどういう二人なのか。
この二人は結ばれたでしょうか。
ひょっとしたら、男はバーコード禿のおっさんになり、競馬新聞を片手に煮込みを突っつきながら酎ハイを飲み、
女の子は光物をじゃらじゃらさせて、元町でお茶を飲み、娘夫婦がタワマン買ったのを自慢しているようなおばちゃんになっているかもしれません。
それを思うと、胸が痛みます。
いしだあゆみさんのご冥福を心からお祈りします。
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