目につくところになくても、スマホがどこにあるのかは把握しているでしょう。そうでなければ、この一文にも集中できていないはずです。 朝起きてまずやるのは、スマホに手を伸ばすことでしょう。1日の最後にやるのはスマホをベッド脇のテーブルに置くことです。
私たちは1日に2600回以上スマホを触り、平均して10分に一度スマホを手に取っています。起きている間ずっとです。いや、起きている時だけでは足りないようで、3人に1人が (1〜24歳では半数が) 夜中にも少なくとも1回はスマホをチェックするという。
スマホがないと、その人の世界は崩壊します。私たちの4割は、一日中スマホがないよりは声が出なくなる方がましだと思っているといいます(本当にそうなのだ)。どこにいても街中やカフェ、レストラン、バスの中、夕食のテーブル、おまけにジムにいても、見回すと誰もが自分のスマホをじっと見つめています。
それがいいか悪いかは別として、依存してしまっているのです。スマホのスクリーンは、いかにしてこの世を堕落させたのか。それを理解するために、脳内の伝達物質をひとつ選んで本を読むなら、ドーパミンが書かれているものをお勧めします。
どうしてスマホがこれほど魅惑的な存在になったのか、その理由を知りたい場合にも悪くないテーマです。ドーパミンはよく報酬物質だと呼ばれていますが、実はそれだけではないのです。ドーパミンの最も重要な役目は私たちを元気にすることではなく、何に集中するかを選択させることです。つまり、人間の原動力とも言えます。
お腹が空いているときにテーブルに食べ物が出てきたら、それを見ているだけでドーパミンの量が増えます。つまり、増えるのは食べている最中ではないのです。その食べ物を食べるという選択をさせるために、ドーパミンはあなたにささやく。「さあ、これに集中しろ」
ドーパミンが、満足感を与えるというより行動を促すのなら、満足感はどこから来るのだろうか。それには「体内のモルヒネ」であるエンドルフィンが大きな役割を果たしているようです。ドーパミンは目の前にある美味しいものを食べるよう仕向けてくるが、それを美味しいと感じさせるのはエンドルフィンです。
ストレスのシステムと同様に、脳内の報酬システムは何百万年もかけて発達してきました。 どちらのシステムにとっても、現代社会は未知の世界です。報酬システムでは、ドーパミンが重要な役割を果たし、生き延びて遺伝子を残せるように人間を突き動かしてきました。つまり食料、他人との付き合い人間のように群れで暮らす動物にとっては大切なことです。
そしてセックスによってドーパミン量が増えるのは、不思議なことではないのです。だが、スマホもドーパミン量を増やします。それが、チャットの通知が届くとスマホを見たい衝動にかられる理由です。スマホは、報酬システムの基礎的なメカニズムの数々をダイレクトにハッキングしているのです。
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