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2024年09月23日17:41

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みんなのヴァカンス(A l'abordage)

女の子、もてない男、水遊び、サイクリング、嫉妬、諍い…
勢いにまかせて夏を謳歌しようとする若者たちの姿を、『女っ気なし』のギヨーム・ブラック監督が優しい眼差しで描いた青春映画
夏の夜、セーヌ川のほとりで、フェリックスはアルマに恋をする。夢のような時間を過ごすが、翌朝、アルマは家族と共にヴァカンスへ旅立ってしまう。フェリックスは、親友のシェリフ、相乗りアプリで知り合ったエドゥアールを道連れに、アルマを追って南フランスの田舎町ディーに乗りこんでいく。自分勝手で不器用なフェリックスと、生真面目なエドゥアール、その仲を取り持つ気の優しいシェリフ。
サイクリング、水遊び、恋人たちのささやき。出会いとすれちがい、友情の芽生え…。3人のヴァカンスも、みんなのヴァカンスも、まだはじまったばかり──。

映画『みんなのヴァカンス』は、『7月の物語』(17)に続いて、ギヨーム・ブラック監督がフランス国立高等演劇学校の学生たちと制作した。俳優は長篇映画に出演するのがはじめての学生たちで、スタッフもできるだけ若い人、長編映画に参加したことが少ない人を揃えた。製作にフランス・ドイツ共同出資のテレビ局であるアルテが加わっており、テレビ放映用に企画された作品であったが、その高いクオリティーが評価され、第70回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出、国際映画批評家連盟賞特別賞を受賞し、2021年にはフランスで劇場公開された。
ロケ地はパリからおよそ600km南に離れたドローム県の小さな町ディー。撮影スタッフは12人という少人数で、撮影中に町の住人に追い払われることなく、町中を俳優たちと歩いて移動して撮影された。脚本は物語の大筋のみにとどめ、つねにその時の光の変化や撮影現場の雰囲気を作品に取り込めるように、撮影での即興の余地を残したという。(ユーロスペース ウェブサイトより)





<2024年8月4日 劇場鑑賞>

 ミニシアターでギョーム・ブラック監督の作品を三つ(一つは併映)見ましたが、この作品が一番おもしろかったです。主人公は男3人。まずはフェリックス。彼はアルマと言う女性と夢のように楽しい時間を過ごし、もう恋人同士だと思い込んでいます。でも、アルマは次の日から家族でバカンスに出掛けてしまうのです。彼女が忘れられないフェリックスは、早速後を追います。しかも「彼女はきっとびっくりして、超よろこぶに違いない」と固く信じて。しかし、お金も車もないので、親友のシェリフを誘って相乗りのパートナーを見つけます。真面目なシェリフは、上司に「祖母が亡くなったから休暇をください」と頼む時も戸惑っているのが見え見えで、「本当に亡くなった時は休暇が出ないからな」と言われてしまいます。しかも、フェリックス、パートナーを探すときに女性のアカウントを借りてるんですね。ですから、女性二人組だと信じてやって来たエドゥアールは怒りマックスです。これ、詐欺ですよね。乗せるほうが女性だったら本気で訴えられるのでしょうが、こちらも男、しかもこっちも節約のために相乗り仲間を募ったのですから、今更引き返せません。ブツブツ言いながらも、でっかい黒人さん二人と、痩せ型の白人優男との旅路が始まります。

 大きな車でもないのに、縦にも横にもかさ高い男二人、しかも車内でお菓子を食うわ、文句を言うわ。かわいそうなエドゥアール。しかもママから電話があって「私の可愛い子猫ちゃん」な〜んて言われたものですから、旅の間中「子猫ちゃん」呼ばわりされることになります。かわいそうなエドゥアール。でも、母親に愛されることは大事なのよ、って心の中で応援しました。

 道中、フェリックスが余計な回り道をさせたせいで、車は地上にあった突起物に接触。修理しなければならなくなり、3人は足止めを食らいます。なんとか黒人さん二人の目的地ディーには到着するのですが、実家に帰る予定だったエドゥアールも、ママに言い訳してとどまることになりました。そこで起きる悲喜こもごもを描いたのが、この映画です。

 ひ弱そうに見えたエドゥアールが、意外にサイクリングをずっとやってるスポーツマンだったり、せっかくアルマを追いかけてきたフェリックスなのに”なんだか雲行きが怪しそう”ということで、他の二人が気を遣うようになったり、なんか調子のいいナンパ男が現れたり。また、時間ができたので現地の”渓流ツアー”にみんなで参加したら、またまたナンパ男も一緒だったり。一方、おとなしいシェリフは小さな子供を連れた若い母親と出会い、子供の面倒をみてあげるようになりました。優しいシェリフは、子供をあやすのも上手だったのです。でも、その母親にもそれなりのバックグラウンドがあったり。なんだかんだといろんな話が展開します。でも、どれもみんな「あるある」な感じで、楽しんで見ることができました。総じて、みんながいい奴だったってことも、見やすかった理由の一つかもしれません。これはおすすめだと思います。

 
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