イラク戦争を検証するとかつて日本が追い詰められた大東亜戦争と同じような末路をたどっているように思えます。米国は世界各国へ嘘を言いイラクに侵攻した事が暴露されました。米国の高官が、文書が偽造だと知りながら放置したのです。
自国に対する信頼が崩れても構わないと思っていたのでしょうか。アメリカの政権中枢にはどんなことをしてでも戦争に持ち込むと考える人がいて、偽造の証拠を使って世界を納得させ、開戦への作戦を考えたようです。
当時、イラクに対する経済制裁がイラクの一般市民を無用に苦しめているとして制裁解除を求める声がアラブ諸国やヨーロッパで高まりました。こうした動きに対応するための嘘の情報を流し、イラクが大量破壊兵器を持っていると世界に思わせようとしたのです。
アメリカが嘘情報で強硬姿勢をとるやり方は、イラク戦争が開戦した後も続きました。アメリカも国連も周辺国からイラクへの密輸をまったく禁止しなかったのだから、シリアからイラクに軍事転用可能な物資が送られていたと非難するのは、言いがかりに過ぎません。
フセイン政権が倒れてイラクが混乱し弱体化すると、最も得をする国の一つはイスラエルです。イスラエルのシオニスト系在米ロビー団体は、以前からアメリカの国政選挙を左右する強い影響力を持っており、アメリカ政府はイスラエルの国益を重視した外交政策を行うケースが多いのです。
当時のブッシュ政権内ではイスラエルと結びつきの強いシオニスト集団「新保守主義派」ネオコンが主導権を握っているのです。米国がイラクに侵攻する正当な理由として世界に提示したウラン輸入疑惑が、偽造文書に基づく嘘の主張だったことが明らかになり、非難の結果、米国はイスラエルのために戦争しているのだということが明らかにされました。
イラクやシリア、イランといった、これまでアメリカから悪とされてきた国々よりも、アメリカの方が大きな悪なのです。米国がイラクでの戦闘終結を宣言してから時が過ぎました。その間イラクで起こったことはなんだっただろうか。
イラク国民は、解放され、民主主義を謳歌し始めたであろうか。現実は正反対です。破壊されたままの国土、困窮した人々による強盗や略奪、ブッシュ大統領がイラクにもたらしたのは、まったくの混乱と憎悪の感情です。
イラク情勢、パレスチナ情勢のいずれもが、混迷の度を深めています。米国の中東政策が間違っていたことが証明されたのです。それにいち早く加担した小泉中東外交の破綻でもあるのです。米国がイスラエル寄りの政策をとる限り、中東情勢が混迷する事は明確です。
米国の対イラク戦争について混乱が起きることを承知で、ブッシュ政権は世界の世論を無視する形で対イラク攻撃を行いました。明らかにこの戦争は不当な戦争でした。戦後の国際法を鑑みれば、明確な侵略戦争です。今のロシアを非難できるのであろうか。
国連のアナン事務総長も、「国連憲章に反している」と公言しました。攻撃の根拠も曖昧にされたままです。最大の理由とされた大量破壊兵器は、いまだに見つかっていません。それどころか「大量破壊兵器を隠し持つ疑いがある」といい続けるよう強要されたと、ブリックス前国連監視検証査察委員長に暴露される始末です。
結局、大量破壊兵器は見つかりませんでした。報道では、イラク戦争を推進した米国国防政策委員会のパール前委員長さえ、占領統治の失敗とブッシュ政権の準備不足を認めているというのです。日本国はこれからどのような立ち位置で国民を守っていくのか。
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