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2024年04月05日08:45

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総務省の内部文書問題


2023年3月2日、立憲民主党の小西洋之参議院議員が総務省内部文書を公表しました。そこには2014年から2015年にかけ、TBSの「サンデーモーニング」はけしからん、内容が偏っていると不満を持った礒崎陽輔首相補佐官(当時)が、放送を管轄する総務省に対し、放送法の解釈変更を迫った経緯が記されていました。

どのような解釈の変更を迫ったのかというと。放送法第4条には「政治的に公平であること」とあります。それまでは、いろいろな意見の番組があって放送局の公平性が保たれています。政府の言い分をそのまま伝える番組もあれば、政権に批判的な番組もあっていい、局全体でバランスがとれていればOKという解釈だったわけです。

ところが、「1つの番組のみでも、極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」というのです。当時の総務大臣の高市早苗議員は2016年に、次のように「停波」をにおわすような発言もしています。

「放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返し、行政指導してもまったく改善されない場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにはいかない」。これは明らかに放送への政治介入です。結局、放送局は「許認可制」ですから、「免許を失いたくなければ言うことを聞け」と、そういう力関係になってしまうのです。

その後、政権に批判的な発言をしていたキャスターなどが、次々と番組を降板しました。安倍1強時代といわれたこの頃、森友学園への国有地売却を巡る、財務省の公文書改竄問題などもありました。「安倍首相によく思われたい」忖度合戦が繰り広げられていたのです。

しかし、当時の首相官邸が従来の解釈を変えるように圧力をかけてくるのに対し、意外にも役人たちが抵抗している姿も明らかになっています。2015年2月18日の記述によれば、当時の山田真貴子首相秘書官は、次のように述べています。

「磯崎補佐官は官邸内で影響力はない。総務省としてここまで丁寧にお付き合いする必要があるのか疑問。今回の話は変なヤクザに絡まれたって話ではないか。(中略)政府がこんなことしてどうするつもりなのか。(中略)どこのメディアも萎縮するだろう。言論弾圧ではないか」(明らかになった総務省行政文書より)

驚きました。これまで安倍政権時代から菅義偉政権時代まで、役人たちの政権への忖度ぶりには慣れていたので、新鮮な驚きでした。さらにこの文書に関し、高市議員は「文書は捏造だ」として自分の発言と認めませんでしたが、総務省は、この文書について総務省の行政文書であることを認めました。

以前なら「そのような文書は知らない」「怪文書の類ではないか」などという反応をしていたのかもしれません。それが、さっさと公開してしまいました。森友や加計、桜を見る会などのときの役所の対応とは違う、官僚の矜持が窺えます。安倍元首相の呪縛が解けてきたということでしょうか。

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