昨夜の続き。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770〜1827)作曲
ピアノソナタ第27番ホ短調Op.90
Pf:河村尚子
使用楽器:ベーゼンドルファー280VC
前の26番には「告別」、29番には「ハンマークラヴィア」と
愛称がある中、本曲には、それがない。
それ故か、演奏機会は少ない。率直な所、
シリーズに入れたのが意外であった。
ジャケットに河村さんの言葉でベートーヴェンを
語る段があるが、10代の頃から27番を
弾かれていた。逆に、そうでないと
取り上げないであろう。本曲にはAllegroや
Adagioと云う楽想指示は、ない。ベートーヴェンの
母国語ドイツ語で書かれている。これが普段
イタリア語の楽想指示に慣れている者には
厄介なのである。
本曲はホ短調で書かれている。珍しい。
先日、作曲家の池辺晋一郎さんがホ短調に
ついて面白い事を述べた。
ホ短調は最もセンチメンタルな調であると
僕は思う。
ベートーヴェンやモーツァルトはホ短調で
交響曲を書いていない。つまり、本曲は一種の
実験である。それは内省の吐露。
第1楽章を聴くとベートーヴェンの苦悩や
怒りが感じられる。出だしタッタ〜ララ。
コンパクトで第2楽章ホ長調に転調して
終曲する。ところがロ長調に飛んでいったりする。
終わりの方でバスに主旋律。
「月光」ソナタみたい、と思った。実は平行調。
ログインしてコメントを確認・投稿する