日本の司法制度では、裁判所が最終的な法的判断を下すが、検察庁は被疑者の処罰をこの裁判所に求める機関で、行政権に属する。ただ、通常の行政組織は、総理大臣を頂点に指揮監督が確立されているが、検察組織は、法務省から独立して権限を行使できる特別な機関と位置づけられ、その権限の在り方や組織形態は、ほかの行政組織と大きく違っている。
検察庁法は第一条で「検察庁は、検察官の行う事務を統括するところとする」と定め、その事務とは検察庁が行う事務ではなく、検察官個人の行う事務としている。さらに同法第四条は「検察官は刑事について、公訴を行い裁判所に法の正当な適用を請求し」とし、同法第六条は「検察官は、いかなる犯罪についても捜査をすることができる」と定めている。
つまり、すべての検察官は公訴権を独占し、起訴、不起訴の裁量権を有し、必要があればいかなる犯罪についても捜査できる権限を持つなど、きわめて強大な権限を与えられていることになる。
さらに、検察官の職務の独立を担保するため、検察庁法は、検察官は懲戒以外には、定年、検察官適格審議会の議決、検察官の剰員の場合を除いては、その意思に反して免官、職務停止、減俸されることがないと保障している。
これほど完全に身分保障され、さらに絶大な権限を与えられているわけだから、その一挙一動にかせられる責任が重大なのは当然のことです。ところで、検察官というのは「官名」で、検事というのは「職名」。つまり、検察官とは、検事総長、次長検事、検事長、検事、副検事を総称したものである。
検事総長と次長検事、検事長の任免は内閣が行って天皇が認証し、検事と副検事の任命は国家公務員法第五五条第一項により法務大臣が行うことになっている。一方、人事面では法務省と検察庁は密接に結びついていて、法務省の主要ポストの大半は検事で占められている。
そして、通常なら省庁のトップは大臣、事務次官と続くのに対し、法務・検察では、法務大臣に次いで、検事総長、東京高検検事長、そして事務次官と続き、事務次官をはじめ、官房長、刑事局長など枢要なポストは、すべて検事によって占められている。
したがって、国家�擬鐃�採用試験の合格者、いわゆるキャリアの数が他の省庁と比べて少ないのも、このように主要ポストを司法試験に合格した検事が独占しているからです。事件捜査に関して法務省と検察庁の関係は、たとえば政界や官界に波及する場合は刑事課長から刑事局長に、そして事務次官を経て法務大臣に報告されるようになっている。このように法務省と検察庁は密接でありながらも、検察庁の独立が保障されるという独特な関係にあることから、「法務・検察」と表現されるのである。
石原莞爾平和思想研究会 (ishiwara-kanji.com)
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