■移住ランキング、静岡が3年連続1位 首都圏近く恵まれた気候が人気
(朝日新聞デジタル - 02月25日 14:00)
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定年退職後に静岡に永住したいと言っている人を二人知っています。
二人とも営業所長などになって、数年、静岡暮らしを体験しています。
東京生まれ、東京育ち、大学も東京なので不思議に思って理由を聞きました。
気候が温暖だ、魚がうまい…
などと理由をつけて語ってくれました。
よくわからなかったです。魚なら築地(豊洲)を抱える東京が一番ですから。
ところが、この間の夏、掛川などに仕事で行ってみて、
「空気のせいではないか」
と思いました。空気といっても、酸素の濃度が濃いとかヒノキチオールが含まれているとか汚染物質がないということではないです。成分の問題ではありません。
長居したくなる気持ちがいい喫茶店のテラス席の空気感に似た空気感があるということです。
静岡県は、伊豆、駿河、遠江の三国が合わさってできた県です。明治期には、旧浜松県(遠江)地域の分離運動があったそうです。だから、一体感を持った土地ではないと思うのですが、
ところが空気感の良さは、(神奈川県ですが)湯河原から下田、静岡から掛川、浜松…と同様に素晴らしい。その素晴らしさは、(愛知県の)三河安城の手前で消えたという印象です。
朝がさりげなく、
午後の日差しが充実感や癒しを感じさせて、夕方が寂しくない。
この空気は何に由来するものでしょうか。
似ている空気感は、古き良き世田谷です。
灌木が続いていて、なんとなくなだらかな土地。そこでも同じような空気を感じられます。もっとも、最近は開発が進み、どこの土地か、散歩しているだけでは特徴がつかみがたくなりましたが。
ただ、世田谷はなんだか外に出たくなくなって引きこもってしまいます。静岡にそういう雰囲気があるか、そこまではわかりません。
空気の成分以外が醸し出す、この空気感をどうとらえてどう表現するか。まだ、近代文学がよくやっていないところだと思います。ただ、人の顔など重大なテーマについても、なるほどうまく書かれていると思われるものは、実は少ないです。漱石や谷崎潤一郎ですらそうです。たとえば、美禰子や春琴がどういう顔なのか、思い浮かばないでしょう。
だから空気感は些細な問題だから書かれていないのではなく。あまりにも難しいからパスされているといったところが。正しいのかしれません。
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