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2023年01月05日22:14

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悪魔のような女(1955)(Les Diaboliques)

 「恐怖の報酬」についでアンリ・ジョルジュ・クルーゾーが監督する推理スリラー映画一九五五年度作品である。原作はピエール・ボワローとトーマス・ナルスジャックが合作した探偵小説で、クルーゾーとG・ジェロミニが共同で脚色、台詞も担当した。撮影は「恐怖の報酬」のアルマン・ティラールと「禁じられた遊び」のロベエル・ジュイヤアル、音楽は「寝台の秘密」のジョルジュ・ヴァン・パリスである。主演は、「嘆きのテレーズ」のシモーヌ・シニョレ、「恐怖の報酬」のヴェラ・クルーゾー、「宝石館」のポール・ムーリッスで、「埋れた青春」のシャルル・ヴァネル、「密告(1943)」のピエール・ラルケエ、テレーズ・ドルニー、ジャン・ブロシャール、ジョルジュ・シャマラ、ノエル・ロックヴェール、ジョルジュ・プージュリーらが助演する。(映画.comより)





<2023年1月2日 録画鑑賞>

 wowow録画で見ました。クルーゾー監督の「恐怖の報酬」は見ていなくて、若い頃にリメイク版「ケープ・フィア」を見ました。例に漏れずデ・ニーロがうまくて、本当に怖かったのを覚えています。

 この映画も怖かったです。妻の財産である学園の校長先生として君臨するモラハラ夫は、見ていて唾吐したくなるほどの嫌な男でした。育ち盛りの生徒たちに腐ったものを与えたり、妻や他の先生に対して強権的な態度を取ったり、教養はあるのかもしれないけれど、信じられないほどのアホ男です。妻の財産で威張れてるくせに、教師仲間の女性を愛人にしています。しかも、その愛人にすら暴力をふるい、愛人ニコルはサングラスをはずせません。なんでこんな男に・・・。

 教養があっても、女は女だという理由だけで校長先生にはなれなかった時代なんでしょうね。あるいは、なれてもなめられるだけで、校長を男にしておかないと存続できなかったのか。多分そんな感じなんだろうという印象を受けました。

 やがて妻と愛人は共謀してこの男を殺そうということになります。主導権を握っているのはしっかり者のニコル。妻は心臓が悪くてか弱いのです。ニコルは体格も大きいので見栄えもします。そんな二人は計画通りに夫(校長)を殺したはずなのに、死体が出ない、あるはずのないものが見える・・・徐々に世界が狂い始めます。

 後半には、元警視とかいう探偵が現れて妻の周りを嗅ぎまわります。もうそれは、厚かましいほど。だって、女性一人(妻)が寝ている部屋に、知らない間に入って来て座ってたりするのですよ。それ、犯罪でしょ!と思いました。それでなくても心臓が弱い妻はうなされているのに、ハッと目覚めた時そんなおじさんが目の前に座っていたらどうします?論外ですよね。当時は誰もなんにも思わなかったのかしら。

 しかしですね、私、充分怖くて見ごたえのある映画だとは思いましたが、「悪い人だから殺してしまおう」っていう発想がそもそも間違ってないか?と思いました。まぁ今と違って、訴えて出るところが少なかったのかもしれませんが、どれだけ心臓が弱くて、か弱くて、虐げられていても、人を殺すってやっぱりダメだと思います。

 





<ここからネタバレ>

 結論は簡単です。愛人のニコルと校長との共謀だったのです。死体が蘇ったことに対する恐怖と驚きで、心臓が限界に達してしまった妻。そしてその妻を尻目に、成功を喜ぶ二人。しかし、間髪を入れず例の探偵が現れて「軽くても懲役20年から30年だ」みたいなことを言っておしまい(年数まちがっているかもしれません)。まさに「悪事はバレる」ですね。しかし、ラストのラストでは、ある生徒が「女の先生(妻ね)に会ったよ。パチンコを返してもらったんだ」と言って遊んでいました。他の先生が「ウソを言うな。彼女は亡くなったんだ。ウソを言う子は壁に向いて立ってなさい」と叱りますが、「だって会ったんだもん」・・・実のところ、ここが一番怖かったかも。心臓の弱い彼女は、確かにこと切れてました。あれが芝居だったのなら、また周りの人々に死んだことを信じさせるほど完璧な芝居を打てたのなら、彼女が一番したたかだったということになりますね。案外病気持ちなんかじゃなくて、健康体だったのかも(笑)。このラストに関しては、ここで終わるので、説明はありません。子供の妄言かもしれません。でも、確かに取り上げられたはずのパチンコを持ってました。
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