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2022年10月05日14:31

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百花

 菅田将暉と原田美枝子が親子役で主演を務めたヒューマンドラマ。プロデューサー、脚本家、小説家として数々の作品を手がけてきた川村元気が2019年に発表した同名小説を、自ら長編初メガホンをとって映画化した。

レコード会社に勤める青年・葛西泉と、ピアノ教室を営む母・百合子。過去に百合子が起こしたある事件により、親子の間には埋まらない溝があった。ある日、百合子が認知症を発症する。記憶が失われていくスピードは徐々に加速し、泉の妻・香織の名前さえも分からなくなってしまう。それでも泉は、これまでの親子の時間を取り戻すかのように献身的に母を支え続ける。そんなある日、泉は百合子の部屋で1冊のノートを発見する。そこには、泉が決して忘れることのできない事件の真相がつづられていた。

出産を控える泉の妻を長澤まさみ、事件と深い関わりを持つ男を永瀬正敏が演じる。(映画.comより)





<2022年10月3日 劇場鑑賞>



<ちょっとネタバレ>

 菅田君は芸達者だし、認知症が始まる母(原田美枝子)とどんな兼ね合いを見せるのかと、ちょっと楽しみにしていました。

 この映画で何に一番びっくりしたかと言うと、男の子の優しさ。子供の頃、これだけの目に遭っても、かなりのスピードで認知症が進んでゆく母親に、限りなく優しい。本当に、優しいと思う。芸能関係で自由業ってこともあるんだろうけれど、母親が何かを起こすたびに飛んで来て、かばう。仕事の後、夜に訪ねても(伝えてあるのに)いなくなってる。でも、走って捜しに行く。自分も仕事で疲れているのに。「これはプロの手に任せないと無理なんじゃないか」と思うような状態でも、限りなく優しい。私なら、とっくに音を上げてるだろうと思いました。

 「母親であること」と「女であること」の両立は難しい。でも、やっぱり幼い子供は一人では生きてゆけない。そんなこと、わかっているはず。私個人的には「ダメだろう」と思います。まぁ確かに、大きくなってからだと自分は歳を取っちゃってるから、男性との出会いなんてどんどん望み薄になるんだけどね。

 映画は、認知症になってゆく今現在の母親と、ピアノ教師として男性(永瀬正敏)と出会う若い頃とが交互に描かれるのですが、この「若い頃」が少し普通じゃない(?)感じなんですね。認知症のころと大差ないくらい。ほとんど能面のような厚化粧は怖すぎるし、話し方とか、ちょっと特別な感じがしました。ひょっとすると、若い頃からかなりエキセントリックな女性だったのかな?

 背景として、阪神淡路大震災が入ったりするんだけれど、あくまで背景であって、母が自分中心に行動していることに変わりはなかったですね。むしろ個人的には、大震災に遭ってすべてを失ったからって息子を思い出すって、どうよと思いましたけどね。

 それでも、菅田君は優しいんです。母親をいたわって慰めて、要望を聞いて。真面目に面倒見て暮らすより、少しほったらかした方が大事にしてもらえるのかしらん、と思うほどでした。「誰も知らない」で、稀に訪ねて来た母親(you)を「お母さん!」と言って大歓迎する子供たちの姿を思い出しました。男にモテる女は子供にもモテるのかもしれません。

 最後は、とうとうなんにもわからなくなります。そこまでのスピードが速すぎました。ドクターは「まだお若いから」と言ってましたが、本当に怖いと思いました。
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