モノの値段は変化します。経済の成長によって値段が上がることも、逆に下がることもありますが、それぞれ呼び名があります。モノの値段が上がり続ける状態を「インフレ」と言います。正しくは「インフレーション」というのですが、長いので省略するのが一般的です。インフレには2種類あります。
1つ目は、働いている人たち皆の給料が毎年上がって、買い物をする人が増えて、モノの値段が上がっていくというパターンです。すると会社も儲かりますから、働く人の給料も上がって、ますます経済が成長していきます。このパターンは「良いインフレ」です。
でも「悪いインフレ」もあります。現在、我々に直面している状態です。それは材料の値段が上がったためにモノの値段が上がり、給料は上がらない状態のことです。たとえば、モノを作るときに使う材料や、機械を動かすときに必要な石油やガソリンなどのエネルギーの値段が上がったときです。
会社は余分にかかったお金を売り値に上乗せしてモノの値段を上げることになります。でも、高いモノはあまり売れません。モノがたくさん売れなければ会社は儲からず、給料を上げる余裕もありませんから、給料は低いままです。低い給料なのに売っているモノの値段が高いので誰も買い物ができません。そして生活が苦しくなるという嫌なパターンです。
インフレとは逆に、モノの値段が下がり続ける状態を「デフレ」と言います。これは「デフレーション」の略です。モノの値段が下がり続けるならいいことだと思うかもしれませんが、実はデフレは恐ろしい現象です。モノがなかなか売れないとき、会社はモノの値段を下げるために、社員の給料を下げたり、正社員を雇わずにアルバイトを雇ったりします。
アルバイトの方が給料は安いからです。そうなると、モノの値段がいくら安くても、給料も低いためにモノが買えません。会社はモノの値段をもっと下げて買ってもらおうとしますが、そのためには給料を下げざるをえず、経済がストップしてしまいます。このような最悪の連鎖をデフレスパイラルといいます。
悪いインフレやデフレを解決するには、国がお金を皆に配ってモノを買ってもらうしかありません。それを「給付金」と呼びます。また「減税」といって国民の手元に残しモノを買ってもらって経済を動かそうという作戦もあります。両方組み合わせることもあります。
今の日本は様々な材料やエネルギーの値段が上がってモノの値段が上がっているのに、給料は上がらない、悪いインフレパターンです。ですから、ニュースなどをよく聞いていると「給付金」や「減税」という言葉が聞こえると思います。政府も色々と作戦を考えているところなのでしょうが、自分のことしか考えていない作戦のようです。
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