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2022年06月24日16:11

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ナワリヌイ(Navalny)

 ロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。プーチン政権への批判で国内外から注目を集め、若年層を中心とする反体制派から支持を集める政治活動家ナワリヌイ。政権にとって最大の敵と見なされた彼は不当な逮捕を繰り返され、巨大な力に追い詰められていく。そして2020年8月、ナワリヌイは移動中の飛行機内で何者かに毒物を盛られ、昏睡状態に陥る。ベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めた彼は、自ら調査チームを結成して真相究明に乗り出す。「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」のダニエル・ロアーが監督を務め、暗殺未遂事件直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着。事件の裏に潜む勢力を驚きの手法で暴いていくナワリヌイの姿を捉え、ロシア政府の暗部に切り込んでいく。サンダンス映画祭2022でシークレット作品として上映され、観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をダブル受賞した。(映画.comより)





<2022年6月12日 劇場鑑賞>

 日本に住む”普通のおばさん”にとっては、ロシアで政治批判したがために毒を盛られた人って、何度か聞くような気がして、誰が誰だったか区別できなかったりします。実際にニュースを見ている最中に、中年女性がいきなり注射打たれているのを見たこともあるし(これは本当にびっくりした)、そして今はウクライナに急に侵攻してるし、もうロシアに関しては、何を聞いても驚かないほどになってしまっている自分。でも、やっぱり社会派の映画が好きです。ということで、行って来ました。

 ナワリヌイさんは「ハンサムで頭の切れる弁護士」、そんな位置づけだったことをこの映画で知りました。確かによく見るとハンサムだ。奥さんも美人だった。きっとジョージ・クルーニーのワイフみたいに社会派の弁護士さんなんだろうね。でも素人の目には、あんな国で、いくら主張が正しいとはいえ、あれだけの群衆のまえで堂々と反政府の弁論をふるったら、当局に目を付けられるのは当たり前ですよね。怖くないのかな、と思ってました。もちろん、本人も「超有名人になってしまえば、いくら当局と言えども、度の過ぎたことはできないだろうと思っていた私が、間違っていた」と述べてましたが、やはりそれだけ”常識”が通用しない相手だったということですね。ビビりの私は、きっと集会にも行けないでしょう(笑)。

 そして盛られるノビチョク。またもやノビチョク!ナワリヌイ本人も「冗談だろ?今、この時代にノビチョク?よしてくれよ」と言ってました。「殺したければ銃で撃てばいいんだ」とも。そうですよね、これはプーチンも言ってました。「我々は関係ない。本当に殺そうと思えば銃で撃つ」と。でも、政治活動家がノビチョクを盛られたのだから、犯人はプーチンしかない、とも関係者は述べてました。

 でも、まだ若くて体力のあったナワリヌイさんは、回復します。飛行機のスタッフは(多分)何も知らないから、乗客が急に苦しみだしたことに本当に驚き(当時の彼の、苦しみもだえる叫び声が再生されてました。録音が残っているそうです)、緊急着陸。現地の救急隊が手を尽くしたおかげです。後に、これに関わった科学者(研究者)が「もう少し救助が遅かったなら、我々は(暗殺に)成功していただろう」と述べる場面があります。もちろん、(騙されたとはいえ)こんなこと言っちゃった男は、後に消息不明になるわけですが。

 後にドイツに輸送され、治療を受けることになるのですが、そのドイツで「ノビチョク」であることが確定されたわけです。無事退院した彼は、一流のハッカーや志の高いスタッフと共に、自分を陥れた事件を解明してゆくのです。その過程で、例の研究者がうっかり真実を語ってしまうのですね。

 しかし、「真実はいつもひとつ」でありながらも、その真実がわかったとて、権力者がやっぱり強い。モスクワに帰ってくることを命じられ、帰国しない場合は収監すると言われ、「そこまで言うなら帰るさ」とモスクワに帰ったところを即時拘束されてしまうのです。彼は今でも刑務所です。実に怖い国だと思うとともに、案外民主的な先進国でも似たようなことが行われていたりして・・・とも考えてしまったりする自分。情報を出さないようにされていたら、普通の国民にはわからないですものね。それで「日本は平和だ」と勘違いしているかもしれません。ごく若い頃に、株の”飛ばし”をさせていたことが明らかになった(大物でない)国会議員が急に自殺した、とか、「えっ」と思うようなこと、本当にありましたしね。職場と家庭と映画館しか行き来しないおばさんなんて、なんにも知らないだけかもしれません。そんなことも考えてしまった映画でした。

 世の中って、どれだけ間違っていても、結局力のあるものが勝ってしまったりすると思うから、ウクライナ侵攻も、結局ロシアの思うようになるのかも、と思っている今日この頃です。中国も、結局は自分の思うようにしてしまうんじゃないかな。日本なんか、ひとたまりもないんだろうな、とか考えたりします。そうやって諦めるからダメなんだろうけれど。話、それてすみません。あ、そうそう。プーチンの例の”宮殿”を暴露したのもナワリヌイさんです。すごいですね。
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