最愛の妻に先立たれた老人がイギリス縦断の旅に出る姿を描いたヒューマンドラマ。愛する妻メアリーを亡くしたばかりのトム・ハーパーは、かつてメアリーと出会った場所を訪れるため、ローカルバスのフリーパスを利用してイギリス縦断の旅に出ることを決める。50年暮らした家のあるスコットランド最北端の村ジョン・オ・グローツを離れ、イギリス最南端の岬ランズ・エンドを目指して、様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれながらも、トムは妻と交わしたある約束を胸に旅を続ける。「ターナー、光に愛を求めて」「ハリー・ポッター」シリーズのティモシー・スポールが主演を務め、実年齢より30歳近く年老いた役を特殊メイクなしで演じた。亡き妻メアリー役に「ダウントン・アビー」シリーズのフィリス・ローガン。「ウイスキーと2人の花嫁」「グッバイ・モロッコ」のギリーズ・マッキノン監督がメガホンをとった。(映画comより)
<2022年5月5日 劇場鑑賞>
ティモシー・スポールも歳を取ったねぇ、と思っていたら、老け造りだったのですね。素晴らしい演技でした。
彼は妻と二人、スコットランドに住んでいました。もともとランズエンドにいたようなんですが、妻の「どこか遠くへ、うんと遠くへ連れて行ってちょうだい」とのことばから、北の端までやってきたのですね。そこで、小さな庭を造りながら地味に暮らしてきたようです。で、2人とも年老いて病気がちになったところ、奥様が先に亡くなったのですね。そこで生前の約束(最後に明らかになるが、別に驚くようなことではない)を果たすべく、ランズエンドまで旅するわけです。なんでバスかというと、老人向けの無料パスがあったからです。(別に貧しかったわけではないと思う)
しかし、バスに乗ることで、いろんな地域のさまざまなことを体験することになるのです。今はSNSもフル活用されている時代。本人が使えなくても周りの人たちが投稿するから、どんどん話題になってゆくのですね。自分ではひっそり旅行しているつもりでも(笑)。
おぼつかない足取りの老人には、みな警戒せず、若い人たちも屈託はありません。バスで寝てしまって、予約の宿をはるかに行き過ぎて放り出されてしまった時も、泊めてくれる人がいたりします。でも、なんとなくわかる気がしました。これほどの老人が夜中に困っていたら、私も「どうしたのですか」って言います。うちは超手狭なマンションなので、泊めてあげることはできませんが(笑)。たまに乱暴な輩にも遭遇しますが、総じてみんな優しいので、彼は無事にランズエンドにたどり着き、目的を果たすことができたのです。
それにしても、優しいご主人ですよね。いくら妻が願ったからと言って、本当に”遠いところ”まで連れて行ってくれる人がどれほどの割合でいるでしょうか。ましてや、ちゃんとそこで仕事を得、住む家を構えて死ぬまで一緒にいるなんて、そこまでしてくれる人がどれだけいるか、と思うのです。日本と文化的なバックグラウウンドが違うっていうのもあるのでしょうし、奥様もいい人だったんでしょうけれど。
感動する、と言うよりは「ふぅぅぅん」と思った私でした。
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